このほど閉幕した全國政治協(xié)商會議に出席した張濤委員は中國第二の川――黃河の開発について次のような提案を大會に提出している…
黃河下流の総合的開発を存分に認識することは全國の経済社會の発展にとって重要な意義を持つ。黃河下流の経済、文化、生態(tài)の三位一體化した総合的開発を著実におしすすめ、それが中國の環(huán)境保護と経済の急速な発展の新しい成長ポイントになる。これは中國政府および社會各界から高度の重視を引き起こすべき事柄である。
一、黃河下流の総合的開発の主な內(nèi)容
桃花峪から河口までの黃河下流は、全長768?、流域面積は2萬2000平方?、落差はわずか89?で、平均深度差は8000分の１である。黃河は河原の面積が広く、河南省內(nèi)だけでも33萬余?があり、大規(guī)模な総合開発に適している。総合開発可能の內(nèi)容は主に次の五つの點である。
――経済。黃河は河南省、山東省の経済、文化の発展した重要都市三門峽、洛陽、鄭州、開封、荷沢、済南の諸市を流れ、経済発展の先導的、波及的役割を果たしている。黃河の砂浜で良質(zhì)な飼料用草の栽培を発展させれば、牛?羊にとってもってこいのグリーン飼育基地となることができる。河川や池を合理的に開発すれば、天然の特色のある水産養(yǎng)殖場に築き上げることができる。堤防の両岸を科學的に企畫すれば、數(shù)千華里の経済森林ベルト地帯を建設(shè)することができる。森林?紙一體化プロジェクトを?qū)g施すれば、大きな製紙産業(yè)を形成することができる。黃河の水面を効果的に利用すれば、水上エコ観光を発展させることができる。牧畜?水産養(yǎng)殖業(yè)、特色のある栽培業(yè)、エコ観光業(yè)を大いに発展させることは、黃河下流地域全域の農(nóng)業(yè)構(gòu)造の調(diào)整を促し、農(nóng)民の収入を増やすことができるだけでなく、在來農(nóng)業(yè)の現(xiàn)代化農(nóng)業(yè)への転換を促すことができる。黃河は砂浜が広く、會社化したスケール経営に非常に適しており、黃河沿岸地區(qū)の経済競爭力を高める新しい支えとなる。
黃河の総合的開発はインフラへの投資を牽引することができ、外資誘致、內(nèi)需拡大、多くの就職機會の創(chuàng)出に役立つ。プロジェクトが完工すると年間営業(yè)収入は少なくとも數(shù)百億元に達し、社會的効果は計り知れない。これは黃河河原地域の人びとが貧困から脫卻して豊かになる根本的な活路であり、國の競爭力を強め、國の繁栄を促進するすばらしい措置でもある。
――観光。黃河の大規(guī)模な開発は黃河の観光業(yè)の急速な発展をもたし、中國観光の新しい景勝區(qū)となることが可能。一方では、黃河下流両岸地域は歴史的文化古跡が多く、文化観光を発展させる潛在力がきわめて大きい。他方では、黃河のハクチョウ生息地、黃河下り、黃河景観コース、黃河民俗観光コース、黃河グルメ文化コース、黃河エコ観光コースなどは、大きな開発の余地がある。黃河下流を重點的に発展させ、両端へ少し伸び、両岸へ少し波及すれば、國家クラスエコ観光區(qū)に築き上げる可能性がある。
――生態(tài)環(huán)境。黃河下流はほとんどが黃河濕地自然保護區(qū)にあり、河南省內(nèi)だけで、三門峽黃河ダム區(qū)など四つの省クラス?jié)竦刈匀槐Ｗo區(qū)と三門峽黃河國有営林場、孟州國有営林場などがある。保護區(qū)內(nèi)には水生植物、砂生植物、アルカリ土植物、防護林、果樹林植生など５種類もあり、國家重點保護植物の野生ダイズ、河南省の重點保護植物のキタチシノブなど14種もあり、國家重點保護鳥類が41種もある。また、多くの獨特な地質(zhì)景観、公園景観、古代人文景観がある。合理的に企畫をし、植樹?造林をおこない、保護をふまえて観光業(yè)を発展させ、人と自然との調(diào)和をとり、黃河の濕地保護強化に役立ち、黃河エコ観光と黃河文化観光の粋に築き上げることができる。それによって交通運輸業(yè)、黃河航行ルート、ホテル?飲食業(yè)、文化事業(yè)の発展を促すことができる。
――交通。関係専門家の推算によると、黃河下流には高めるとともに、固める必要のある堤防は約1400?もある。堤防を100?300?拡幅すれば、川沿いの高速道路をつくることができ、それは黃河沿いの大?中都市に通じ、黃河下流の高速交通回廊を形成するようになる。「小浪底」ダムが使用されるようになると、一年中下流の水量をコントロールすることができ、その結(jié)果、黃河下流の水上運輸事業(yè)も構(gòu)想から現(xiàn)実に変わることになろう。
――黃河の安全を確保。黃河は小規(guī)模の洪水に見舞われると泥砂が堆積し、大洪水の時に浸食し、ある條件の下で砂の含有量の大きな水の流れがきわめて大きな砂を運ぶ能力があるという特徴にもとづいて、ダムによるコントロールをおこない、砂浜を改造するプロジェクトに取り組む。一方では、「小浪底」ダムの浸食設(shè)計案の実施は、要請にあわせる砂の含有量の大きい水の流れをつくらなければならず、砂の貯蔵量が25?30億立方?に達するようにしなければならない。他方では、実行可能な砂浜整備計畫を?qū)g施する。同時に、緑化堤防を固め、堤防の外のくぼ地を改造し、小都市の建設(shè)および飲用水源保護區(qū)として畫定する。このようにすれば黃河の洪水防止に役立ち、黃河の安全を確保することができる。
二、黃河下流の総合的開発の実行可能性
――観光ブーム、人びとの観光意識の向上によって、人々は歴史?文化、ルーツ探し、エコ観光?レジャーに目を向けるようになっている。それは黃河下流の総合的開発のために広はんな消費者層と広大な市場の空間を提供するものとなっている。
――中國のWTO加盟は直接外資を利用して黃河下流を開発することにプラスとなる條件を提供することになった。鄭州以東の黃河の水は地面より數(shù)?も高いところにあり、いかなる汚水も流れ込むことができないため、水質(zhì)はよい。西側(cè)先進國の食品に対する環(huán)境保全認証と中國の人たちの農(nóng)産物の食用安全意識のたえまない向上は、黃河下流地域の総合的開発のために新興産業(yè)へのサポートを提供することになり、それに國際的意義を持たせるようになっている。
――改革?開放20余年らいの経済の発展によって、中國は黃河下流の総合的開発に必要な経済力と科學技術(shù)の手段が備わるようになり、部分的に黃河の砂浜を開発する基礎(chǔ)と経験を備えるようになった。
――先進國の大河川開発の成功の経験は、われわれが黃河下流を開発するためにすばらしい參考となっている。
1933年に、アメリカのルーズベルト政権はニューディールを打ち出した。政府は多くの失業(yè)者をテネシー川の開発に動員し、新しい就業(yè)の道を切り開き、経済の回復に新しい活力を注ぎ込み、地域経済の発展を大いに促進した。
三、黃河下流の総合的開発の対策と提案
――黃河下流の総合的開発を高度に重視しなければならない。國務院の指導者をトップとする指導者グループと黃河総合開発総公司を設(shè)立する。関連部門と指導者は全國の経済の社會発展に対する黃河下流開発の重要な意義を存分に認識しなければならず、責任感と切迫感を強め、黃河下流の開発を戦略的措置とし、いちはやく政策決定の議事日程にのせるようにする。
――黃河の総合的開発は國家クラスないし世界クラスの特大プロジェクトであるため、ハイレベルの設(shè)計と計畫を必要としている。経済開発、文化開発、生態(tài)保護という三位一體化した開発の原則を守らなければならない。開発すると同時に黃河の自然生態(tài)を効果的に保護する。
――市場経済の原則に基づいて、高効率、弾力的な開発メカニズムを確立する。社會主義體制の下での力を集中して事を運ぶという優(yōu)位性をフルに生かし、國債の資金、土地占用返還資金、水利基金、都市経営資金を利用してそれを効果的に投入する。土地開発を通じて、入札募集、企業(yè)誘致、資金導入をおこなう。政府が保証して國際金融機構(gòu)、外國銀行か國家商業(yè)銀行に借款を申し入れる。効果的な措置をとって、臺灣の資本、外資およびさまざまな社會の資金が黃河下流の総合的開発に投下されることを奨勵する。
――構(gòu)想の確定を先取りしなければならない。開発のスタートのグレードを高いものにしなければならない。関係者が特別テーマの視察?調(diào)査研究をおこなうことを組織し、多くの経験を広範囲に収集し、黃河を中國の庭園型國際的エコ観光ベルト地帯に築き上げるのである。
「チャイナネット」2002/03/19
