豊かな洞窟資源や人々の日々に高まる健康へのニーズに応じて、中國の南西部は世界レベルの「洞窟醫療の基地」となることを目指している。
洞窟內の気候條件を生かし、呼吸器官、皮膚、関節の病気を治すという療法は「洞窟療法」とも言われている。中國地質學會?洞窟研究會の陳偉海秘書長によると、洞窟內の空気は巖層の間で循環、移動しているので、ほこりや細菌がほとんど存在しないので、都市部と農村部の空気よりクリーンなものである。洞窟の溫度と濕度および含有する陰イオンが特別な局部的環境を作り出している。中國南西部は世界で溶巖洞窟の資源が最も豊かな地域であり、數多くの成熟した洞窟が広く分布している。これらの洞窟の観光資源はすでに開発、利用されており、望ましい社會的および経済的な価値を生かしている。當面、中國の400余所の洞窟観光地の多數は南西部地域に分布している。
環境汚染による空気の質の低下、喫煙者の數の増加によって慢性呼吸器官疾患にかかる患者の數がさらに増えている。陳偉海氏は「內外の研究や臨床実踐は、呼吸器官疾患に対する洞窟の治療効果が著しいことを裏付けている」と語った。
第二次世界大戦の頃から、自然の洞窟や鉱山の坑道の醫療上の効果が人々によく知られることになり、その後の研究によると、洞窟內の空気の純度と濕度が高いほか、平穏な低溫は患者の回復にもプラスの役割を果たすことが明らかになっている。ドイツ、フランス、オーストリアの洞窟醫療の技術はかなりのレベルに達しており、洞窟醫療協會を創設した國もあるほどだ。
広西チワン族自治區の柳州市はサナトリウムを設立し、洞窟醫療の研究を推し進めている。人々の健康意識の向上とともに、洞窟醫療はさらに注目されることになっている。
溶巖洞窟の醫療上の価値はすでに観光部門、企業と醫療機構に注目されている。中國の南西地域の民間団體も洞窟療法の実踐を促している。自然資源と社會のニーズを結びつければ、中國の南西部の洞窟醫療はこれから數年間に急成長を遂げると見られている。
「チャイナネット」 2006年8月2日