日本に安倍晉三首相が誕生したその13日後、新首相は中國(guó)に公式訪問する。日本の首相が中國(guó)を就任後一番目の訪問國(guó)とするのは初めてのことだ。冷え切った関係を打破する旅を、安倍首相がなぜこの短期間に実現(xiàn)させたかに、國(guó)際世論の注目が集まっている。以下に挙げる3つの重要な要因があったと私は考える。(文:人民日?qǐng)?bào)記者?于青)
(1)因人成事(人に頼って事を成し遂げる)
安倍氏と前任の小泉氏はいずれも世襲議員であり、所屬する黨(自民黨)も派閥(森派)を同じくし、政見も基本的に同じだが、2人には大きく違うところがある。小泉氏は自民黨総裁選に3回出馬し、ようやく念願(yuàn)をかなえた。安倍氏は1回目で成功している。小泉氏は高潔を自任し自己を賛美し、また獨(dú)斷専行だった。安倍氏はチームの力を発揮させることに長(zhǎng)け、側(cè)近の意見を重視する。すなわち古い言葉でいう「因人成事」だ。安倍氏は「時(shí)機(jī)を見てアジア外交を立て直すという約束を果たし、小泉氏の「負(fù)の遺産」を返還し、さらには野黨の攻撃を封じれば、半分の労力で倍の効果が得られる」という身辺の「參謀」の進(jìn)言を聞き入れた。
(2)因時(shí)制宜(時(shí)に応じた措置をとる)
首相に就任する前と後で、安倍氏の発言には大きな変化がある。首相になる前は小泉氏の靖國(guó)神社參拝を積極的に支持していたが、首相になってからはこの問題を引っ張り始め、「これについて明確な態(tài)度表明をするつもりはなく、この問題が政治問題?外交問題にならないよう願(yuàn)う」と何度も示している。また過去には「村山談話」に強(qiáng)硬な態(tài)度を見せていたこともあったが、首相就任後は「村山談話」と慰安婦問題に関する河野洋平氏の談話(河野談話)の精神を受け継ぐと言明した。これは安倍氏の思想が変化したわけではなく、「位に応じて、政治を謀る」ということだ。小泉氏のように「心の問題」を國(guó)益の上位に置くようなことはしない。
(3)因勢(shì)利導(dǎo)(情勢(shì)に乗って利を?qū)Г?/p>
安倍氏は首相就任に際し、アジア外交の立て直しを公約とし、初の外國(guó)訪問はアジアに行くと表明していた。これも、アジア外交の立て直しが大勢(shì)となっていたからだ。日本國(guó)民の呼びかけ、米國(guó)要人の暗示、國(guó)際社會(huì)からの期待――安倍氏は「情勢(shì)に乗って利を?qū)Г工筏胜盲俊V袊?guó)側(cè)ももちろん、このような多くの変化に注目していた。古人は「智者とは情勢(shì)に乗って謀るもの」との言葉を殘している。中國(guó)がこれに乗ったのは、中日両國(guó)民の友好と協(xié)力、アジアの平和と発展、調(diào)和の取れたアジアと世界の構(gòu)築のためだ。安倍首相の訪中実現(xiàn)は、中日両國(guó)のリーダーが「情勢(shì)に乗って利を?qū)Г箾Q斷をしたために生まれ、相互利益を勝ち取るための選択だった。
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2006年10月8日