世界三大格付機関のひとつ?ムーディーズ?インベスターズ?サービス(ムーディーズ)が発表した最新報告によると、多額の外貨準備高と慎重な金融市場開放戦略が功を奏し、中國が世界金融危機から受ける影響はかなり限られたという。ただし、來年の中國のGDP増加率は、最近5年間の平均約11%を大幅に下回る見通し。「中國新聞網」が伝えた。
ムーディーズがまとめた世界ソブリン(主権)格付報告「中國」では、中國は4兆元にのぼる経済刺激方案を打ち出したが、世界経済が次第に衰退する中、輸出の伸び悩みを食い止める方法が無く、製造業が受けるダメージへの対応策に苦慮すると予想されている。
ムーディーズ上級副社長のThomas Byrne氏は、「世界経済が來年の年末時點で衰退から蘇っておれば、中國の2009年GDP増加率は7潤?8%に達し、2010年には8潤?9%まで回復する見込みがある。反対に、世界経済の衰退がかなり深刻で長期的なものならば、中國の2009年?2010年実質GDP増加率は5潤?7%まで落ち込むだろう。いずれの狀況となっても、中國の実質GDP増加率は、最近5年間の平均約11%を大幅に下回ることになる」と分析している。
中國が備えている非常に強い経済的実力と極めて巨大な政府の財務狀況は、高い多様性とダメージに対応する際の安定性の表れだと報告は指摘している。中國の改革成功も、経済的実力と強靭性を増強する要因となった。このほか、國家レベルで見た中國の貯蓄額が飛び抜けて高いことから、多額の國內資金を投資に運用することが可能となった。
中國政府は、社會支援能力を保持している事実を十分に示してきたと報告は指摘する。経済成長率が當面8%を下回るとしても、社會?政治面での安定性が損なわれることはありえない。
「人民網日本語版」2008年12月12日 |