溫家寶総理は22日、「中國発展ハイレベルフォーラム2010」の海外の出席者と人民大會堂で面會し、世界経済情勢、特に中國の継続的な世界金融危機対策、安定した比較的速い経済成長の維持、経済成長パターンの転換の加速、國際経済金融協力の推進などについて、踏み込んで話し合った。
■中國の金融改革に停滯は許されず、継続的深化が必要
HSBCグループのステファン?グリーン會長:中國政府は金融システムの健全化と資本市場の発展においてどのような點を考慮しているか?
溫総理:中國が世界金融危機に比較的良く対処できた1つの重要な理由が、金融システムが比較的健全で、過度の影響を受けなかったことだ。だがこれは中國の金融システムに問題がないというわけではなく、私たちの銀行がハイレバレッジのリスク投資をしていないというだけのことだ。実際のところ、歐米は銀行監督?管理の面で私たちよりも経験がある。歐米は100年以上の歴史があるが、私たちは20年余りに過ぎないのだから。初めてイングランド銀行を見學した際、私が最も感銘を受けたのは扉が多く、窓が小さいことだった。世界金融危機が歐州の銀行も巻き込むことになるとは思わなかった。
私たちは改革によって、整った、健全な、持続可能な金融システムを構築しなければならない。昨年私たちは適度な金融緩和政策を実施した。つまり流動性のゆとり、均衡ある持続可能な貸付の維持だが、完全に期待通りとはいっていない。これは私たちの金融コントロール?規制になお欠陥があることを示している。事情を知らない人は中國政府が意図的に貸付規模を拡大していると考えているが、それはまさに私が日々心配していることだ。昨年の夏季ダボス會議で私はインフレ期待の管理に努めると表明し、続けて貸付管理を強化した。だが今年1月に再び貸付に緩みが生じた。これは構造上の問題を示している。したがって中國の金融改革に停滯は許されず、継続的深化が必要だ。金融危機はまだ過ぎ去っていない。私たちの面前に置かれた最も重要な課題はシステマティックなリスクの防止だ。
中國は資本市場の発展を重視している。たとえ最も困難な時にあっても、私たちは資本市場改革の手をゆるめなかった。昨年は「創業板(中國版ナスダック)」も創設した。改革の目標は、間接融資をメインに、間接融資と直接融資を結合し、資本市場の役割を十分に発揮させることだ。