中國の鉱業企業が金融危機の中で敢行した海外での合併買収(M&A)に、世界の資源関連企業の多くが舌を巻いた。だが中國企業のM&Aの規模が実際どのくらいのものだったかを、正確に言える人は少ない。
世界四大會計事務所の一つとされるアーンスト?アンド?ヤング(EY)が8日発表したデータによれば、過去10年間の中國の海外M&A規模は500億ドルを超え、2008-09年は10年分の80%、つまり400億ドルに達したという。EYの中國海外M&Aサービス部門の主管パートナーである呉正希氏は「この判斷は顧客の狀況に対する理解と統計とに基づいて打ち出されたもの」と強調する。
EYが提供する統計データによると、昨年、世界の鉱業?金屬業界で行われたM&A案件は1047件に上り、取引額は600億ドルに達し、買収対象の約44%がオーストラリア、米國、カナダにあるものだった。うち中國が行ったM&Aの取引額は161億ドルで、世界全體の27%を占めた。
EY中國エリアのエネルギー化學工業部門の主管パートナー?呉國強氏は「こうした情勢は今年も続くとみられる」と述べ、今年のM&A市場に極めて楽観的な見方を示す。また、過去2年間と異なり、今年の鉱業企業のM&Aのスタイルは、直接的な株式取得から部分的な株式參加へと変わる可能性があると話す。
呉氏は「過去1年間、金融危機によって多くの海外鉱業企業の資金調達ルートが枯渇し、大口商品の価格が低下した。大量の現金を抱える中國がこの間に立ち上がり、中國企業の海外M&Aの條件を整えた。だが今年の狀況はこれまでとは違う」と話す。
「人民網日本語版」2010年4月10日