2010年上海萬博の最初のテーマフォーラムである「情報化と都市の発展」が先だって浙江省寧波市で開催され、「Internet of Things(モノのインターネット)」が最も腳光を浴びるキーワードとなった?!窱nternet of Things」関連株はウナギ上りとなり、各地方政府もサポート政策を続々と公布している。溫州民間人のホットマネーも、この「Internet of Things」を投機の対象として見なしている。世界中からやってきた情報テクノロジー分野の権威ある専門家は一般的にこのように認識している:「Internet of Things」は人類のこれまでの生活を覆すような変化をもたらすだろう。同時に、インターネット?バブルの二の舞にならないためにも、きちんと計畫立てて進めていかなければならない。
「Internet of Things(モノのインターネット)」は金の成る木にはなっていない
記者:「Internet of Things(モノのインターネット)」は次の數兆元級産業だと見なされており、中國政府はすでに、新たな経済成長ポイントおよび経済構造の転換?レベルアップを後押しするものと見なしています。最近、「Internet of Things」関連株の株価は一直線に上昇しており、センサー設備を販売する企業も大儲けしています。大きなビジネスチャンスであることは疑いようもありません。ただ、「Internet of Things」そのものは途方もない技術があるわけではなく、関連産業にちょっと関わっただけで大儲けできるという訳ではないのです。
劉積人(東軟集団董事長):今、多くの人がInternet of Thingsやクラウド?コンピューティングを神格化してしまっていますが、じつはそれほどすごい技術があるわけではなく、これまで積み重ねられた技術の延長線にあるものばかりなのです。言ってしまえば、インターネットの基礎に、センサー技術を応用させ、カメラ、チップなど、モノとモノを相互に結び付けるだけに過ぎないのです。技術は経済発展のために盡くすからこそ、その価値が生まれるのです。我々は、どのような応用においてInternet of Thingsやクラウド?コンピューティングを必要とするか、この2つの技術をどのように社會において価値のあるものにさせるか、これからも研究しなければなりません。
鄔賀銓(中國工程院副院長):今のところ、「Internet of Things」がもたらす効果や利益は主に間接的なものです。直接的なものは少ないでしょう。間接的な効果や利益は、資源の有効な合理化された利用に端を発しており、これこそが「Internet of Things」が人類にもたらす最大の利益です。
海外からセンサー関連の設備を持ってきて組み立てて売れば大儲けし、株価もウナギ上り、などと盲目的に考えてはなりません。このような現象は一時的なもので、これらの株価は、一時上がったとしても、すぐ下降します。「Internet of Things」がもたらすビジネスチャンスは、ハードウェア設備だけではないのです。條件があれば、具體的に業界の分析を行い、情報技術と具體的な産業をつなげ応用し、業界の一人者となれば、そのビジネスチャンスを掌握できるでしょう。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2010年5月18日