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郎咸平:「歐米の搾取が中國人を苦しめている」

郎咸平:「歐米の搾取が中國人を苦しめている」。

タグ: 郎咸平 歐米

発信時(shí)間: 2010-09-30 14:06:11 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

『環(huán)球時(shí)報(bào)』はこのほど、「歐米の搾取が中國人を苦しめている」と題した香港中文大學(xué)の郎咸平教授の文章を掲載した。文章の內(nèi)容は以下の通り。

2010年、金融危機(jī)の余波はいまだ収まらず、中國人の「懐具合」は依然として注目を集めている。そんななか、2つの興味深い現(xiàn)象が出現(xiàn)している。1つは中國が世界第2のぜいたく品消費(fèi)大國になったこと、もう1つは金融危機(jī)にもかかわらず労働者不足が再び発生したことである。しかし贅沢品消費(fèi)大國といっても、09年の消費(fèi)はGDPの29%を占めるに過ぎず、この數(shù)値に基づけば、中國は実際には消費(fèi)力が大きく不足している國である。

その原因は中國人が貧しいことにある。國民1人當(dāng)たりの平均給與をみてみよう。時(shí)間給が最も高いのはドイツで約30ドル。中國はタイよりも低く、タイは2ドル弱であるが、中國はわずか0.8ドルで世界ワーストワン。中國の給與水準(zhǔn)が世界最低レベルである一方、中國人の労働時(shí)間は世界一長く、年間の労働時(shí)間は2200時(shí)間に達(dá)する。米國は1610時(shí)間、最も短いオランダはわずか1389時(shí)間だ。中國の労働者は、給與は世界で最も安く、労働時(shí)間は世界で最も長いのである。

金融危機(jī)の後、珠江デルタ地域では労働力不足が再び発生した。これは単純に注文が増えたからではなく、労働者が給與に不満を持ったからである。この10年、広東省東莞では給與水準(zhǔn)がほとんど変わっていないのにもかかわらず、物価は大幅に上昇している。そのため農(nóng)民工たちは一段と貧しくなっているのだ。一般庶民の生活が苦しくなっていることは確かだ。では、企業(yè)経営者はどうだろうか。彼らも同様に苦しい。不足している労働者の代わりに働き、毎日深夜12時(shí)まで仕事してようやく眠る。したがって、経営者も労働者もみな苦しいのである。なぜこんなにも苦しいのに世界最低の給與しか手にできないのだろうか。これには2つ原因があると考える。

一つ目の原因は、歐米が私たちから搾取していること。一部の學(xué)者は、中國の従來の労働集約型産業(yè)はコアテクノロジーの不足によって利益率が低く、この現(xiàn)狀を打開するためにはハイテク企業(yè)への転換が必要だと主張するが、これは正しくない。私もハイテク企業(yè)への転換には反対したことはないが、中國の労働集約型産業(yè)の利益率が低いのはどうしてだろうか。それは本當(dāng)に労働集約型産業(yè)のせいであり、コアテクノロジーが不足しているからなのだろうか。そうではないと思う。

東莞の玩具を例に挙げよう。中國の玩具製造業(yè)の利益率はゼロに近いが、米玩具メーカー?マテル社の07年の利益率は40%を超えた。マテル社は製造は行わないが、製品の設(shè)計(jì)、原料調(diào)達(dá)、倉庫保管?輸送、注文処理、卸売、小売など製造以外のすべての部分を掌握しているため、販売価格の決定権を持っている。中國の製造業(yè)者には玩具1つにつき1毛の利益を與え、自分たちは3.6ドルの儲(chǔ)けになるというわけだ。

工場(chǎng)の生産コストについてもう一度考えてみよう。ここでも玩具工場(chǎng)を例に挙げる。工場(chǎng)は原材料の調(diào)達(dá)においても他人に価格決定権を支配されている。つまり、中國の製造業(yè)者は、原材料の調(diào)達(dá)価格はウォール街にコントロールされ、製造した製品の価格はマテル社のようなメーカーにコントロールされると、両側(cè)から挾まれている格好なのである。ここで私はマテル社を「産業(yè)資本」と名付け、ウォール街を「金融資本」と名付けたい。中國の製造業(yè)は「前門の虎、後門の狼」の狀況だといえる。金融資本が虎で産業(yè)資本が狼である。具體的にいうと、原材料の調(diào)達(dá)の際は金融資本がその価格をコントロールし、製品の販売の際は産業(yè)資本がその価格をコントロールする。両者は挾み込んだ中國の製造業(yè)者から一滴殘らず搾り取るのだ。

話しは戻るが、歐米諸國はなぜ製造業(yè)を中國に置くのだろうか。それは、製造業(yè)が環(huán)境を破壊し、資源を浪費(fèi)するからであり、彼らはそのようなものを手元に置いておきたくないのである。そこで、製造業(yè)を除いた部分はすべて手中に収める。このように、歐米各國は金融資本と産業(yè)資本を通して原材料と販売の価格決定権を支配したうえで、製造業(yè)を中國に置く。つまり、中國が製造すればするほど、歐米が豊かになるというわけである。

さらに考えたいのは、インドなど中國と同様に搾取されている國と比べても中國のほうがもっと苦しいのはなぜかということである。ここに2つ目の原因がある。それは、ここ數(shù)年の中國の産業(yè)政策が偏っていること。社會(huì)の大量の資源が橋や道路の建設(shè)に使われ、GDPは毎年約10%のスピードで成長している。この成長は中國経済がすばらしい成長を遂げていることを意味するわけではない。GDPを牽引しているのは鉄筋コンクリートなのである。例えば、ある地方政府は農(nóng)民に古い住居を取り壊させて、政府の計(jì)畫した土地に新しい家屋を建てさせる。農(nóng)民は10萬元をはたいて家を建てる。このお金は、本來は消費(fèi)によって他の生産を牽引できるものであるが、すべて鉄筋コンクリートのために使われてしまう。鉄筋コンクリートが増えれば増えるほど、人々は貧しくなるのだ。

 

「中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)」2010年9月30日

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