英國紙「ザ?サン」の最近の報道によると、債務危機の影響を受けて、米國政府の手元にある資産にほとんど余裕がなくなっており、アップル社などは米政府よりも金持ちなのだという。「中國経済週刊」が伝えた。
米財務省のまとめたデータによると、米國政府の現在の負債額は8800億ドルで、帳簿には448億ドルしか殘っていない。一方、電子製品大手のアップル社には負債がなく、帳簿上の資産は463億ドルに上る。
こうした情報が各方面でさまざまな解釈を呼んでいる。ある人は米國の主権債務危機にとって火に油を注ぐようなものだといい、ある人はアップル社は本當にすごい、國に張り合うほどの金持ちだといい、またある人は米國政府の資産は低く見積もられすぎているといい、中には中國にはどうしてアップル社のような企業が出現しないのかと詰問する人もいる。さまざまな見方があるが、いずれも一つの観點を出発點にしている。すなわち國の富と民の富という問題だ。
△第一の問題は米國が豊かであるかどうか
米國の経済規模は世界の経済規模全體の約23%を占めており、米國が最も豊かな國であることは間違いない。だが米國の富の蓄積は政府の手の中にはない。米政府の現在の帳簿上の資産に基づいて計算すると、米政府は8352億ドルのマイナスの資産を抱えているという。よってこの世界で最も豊かな國は世界で最も貧しい政府を擁しているといえる。
実際のところ、このような計算方法は正確ではない。米國の金保有量は世界一で數千萬オンスに達し、これを1オンス42ドルの公定価格で計算すれば評価が相當低くなるのは自然なことだ。また米國の軍事裝備をみると航空母艦を十數隻とこれとセットになった各種の艦艇があり、戦闘機は數千機を數え、連邦政府の巨額の資産だといえる。このような帳簿に載らない資産が確かに存在しており、これも米國の資産の一部と考えることができる。
米國が借金まみれのその日暮らしをしていることは事実だが、米國の負債が資産を上回るという見方は、誤った判斷に基づく偽りの命題に過ぎない。少なくとも現在なお、米國は世界で最も豊かで最も大きな國だ。この點をきちんと認識しなければ、われわれは戦略面で大きな間違いを犯すことになる。