機(jī)械音がうなりを立てる生産ラインに立ったメリンダさんがボタンを押す。こぶしほどの太さの銅管がたちまち、指ほど細(xì)い銅管に変わる――。金融危機(jī)で4年職に就けなかったというメリンダさんの暮らしは、中國の金竜集団（ゴールデン?ドラゴン）が故郷に銅管工場を設(shè)立したおかげで大きく好転し始めている。

「ゴールデン?ドラゴンには本當(dāng)に感謝している。毎日仕事に來るたびにありがたく思う」。メリンダさんは新華社の記者に語った。

メリンダさんの住むアラバマ州ウィルコックス郡は、40％近くの人が貧困ラインを下回る生活を強(qiáng)いられている。年間世帯年収の中央値は全國平均の半分で、失業(yè)率は平均の2倍。郡産業(yè)開発庁のジョージ?アルフォード長官によると、1970年代にアパレル工場が転出して以降、大型投資は絶えて久しかった。最大の雇用者の製紙工場の従業(yè)員はわずか400人。「最大の輸出品は子ども。ここじゃ仕事が見つからないから」と冗談を言う人もいた。

2014年5月、中國金竜集団が1億ドルを投じて銅管工場を設(shè)立するというニュースが同郡に飛び込んだ。2年で300人の従業(yè)員を雇うことも約束付きだ。現(xiàn)地の人々はこれを「プロジェクト?ホープ」と呼んでいる。アルフォード長官によると、労働人口が多くない同郡では、金竜のもたらす300人の雇用で失業(yè)率は半減する。

金竜の工場を誘致するため、州政府は道路と橋を整備したほか、ほとんど無料で土地を贈(zèng)與した。稅制やエネルギー価格でも大幅な優(yōu)遇策を取った。金竜の操業(yè)開始のニュースは長期にわたってアラバマ州商務(wù)局のウェブサイトのトップに掲げられ、ロバート?ベントレー知事の誇るべき企業(yè)誘致例となった。

國道43號(hào)線のわきにある金竜の工場に入ると、すでに操業(yè)中の作業(yè)場には銅屑が散らばり、予定の3本の生産ラインのうち2本が操業(yè)開始となっている。金竜は南米から原料となる銅を海運(yùn)で同地に仕入れ、銅管に加工して世界各地に輸出している。

工場には現(xiàn)在、190人余りの米國人が従業(yè)員として雇われている。中國人も60人余りいるが、多くは技術(shù)翻訳者だ。現(xiàn)場の多くの米國人作業(yè)員は中國語の名前を入れた作業(yè)帽をかぶっている。

だが金竜米國の張旭輝?総経理の見方は、「海外進(jìn)出の第一歩は踏み出したが、まだ成功とは言えない」と慎重だ。

數(shù)カ月で工場運(yùn)営の直面している最大の試練は、技術(shù)や設(shè)備が一緒でも、生産力の重要な要素である人間が替わった場合、管理の発想や方法もこれに応じて変えなければならないということだ。張総経理によると、米國の管理理念には中國が學(xué)ぶべき多くのものがある。中國企業(yè)は、進(jìn)んだ理念と技術(shù)を?qū)Wんで中國に伝えなければならない。

張総経理によると、人民元の上昇を受け、中國國內(nèi)の労働力コストは上昇し、一層の産業(yè)グレードアップが課題となっており、資源型製造業(yè)大國という中國の優(yōu)位性は失われつつある。企業(yè)は常に、コストが低く市場に有利な方向に歩んでいくものだ。中國が昨年初めて資本の純輸出國に転化したのも、その傾向の表れと言える。

 

「中國網(wǎng)日本語版（チャイナネット）」　2015年2月19日