米國の公的債務殘高が再び記録を更新し、初めて35兆ドルを超えた。持続的な財政赤字により、米國の債務が長年に渡り膨らみ続け、時限爆弾のように頭上にぶら下がっている。米財務省の報告書によると、米國の公的債務殘高は年初、つまり本年度早々34兆ドルを突破し、それからわずか半年の間にさらに1兆ドル増えた。

中國現代國際関係研究院の陳鳳英研究員は取材で、「米國の債務問題は長く続いている。2008年のリーマンショック後、米國経済の債務拡大が常態化しており、新型コロナにより深刻化した」と述べた。

バイデン米大統領は就任後、その経済政策（バイデノミクス）により経済成長を刺激し、雇用を創出しようとした。陳氏はバイデノミクスについて、「これは政府の介入と大規模な支出により経済を刺激するもので、政府がレバレッジを加え、企業と世帯でデレバレッジするプロセスだ。この狀況下、米國経済の構造的な問題が解消されないばかりか、米政府の債務が雪だるま式に急増した」と説明した。

陳氏は、米國の債務拡大には一つの傾向があると見ている。米國は過度な量的緩和策により経済に「水」を注入し、政府の債務負擔を重くしたというのだ。

米連邦政府の公的債務殘高は実際に、2023年1月の時點で法定の上限である31兆4000億ドルに達していた。米シンクタンク「外交問題評議會（CFR）」の説明によると、米國の債務上限は第一次世界大戦中に設定されてから、すでに數十回引き上げられている。米國は何度もデフォルトに直面した。

専門家は、「米國の債務拡大の深刻化が國內外にもたらすリスクを無視できない」と指摘した。