中國疾病予防控制センターの疾病予防?応急処理弁公室の楊維中主任は先ごろ、重癥急性呼吸器癥候群(SARS)の予防と治療について、関心の集まっている問題に答えた。――SARSと診斷される癥狀にはどんな特徴があるか。
高熱が出る、咳が出る、全身がだるい、筋肉が痛い、頭が痛い、などの癥狀がある。特に、SARSの流行地域に行った人や、類似の癥狀の患者と接觸のあった人は、これらの癥狀があれば病院で検査を受ける必要がある。
――現在、人々はSARS予防に強い関心を寄せている。マスコミでは、個人的な衛生、換気に注意するよう呼びかけているが、マスク著用や板藍根(漢方薬の一種)、黒酢の服用などは効果があるか。
黒酢や板藍根がSARSを防げるかどうかは、今のところ証明されていない。マスクについては、例えば自分が熱、咳などの癥狀があって病院に行く場合は、著用した方がいい。また、特にSARS患者など、病人を見舞いに行く場合にもマスク著用は必要だ。野外活動や、町に出かける際のマスク著用は行き過ぎだと思う。
――バスに乗る場合もマスク著用は不要か。
SARSが見つかっていない地域では、バス乗車時のマスク著用は不要だろう。SARSの感染例が多い地域や、自身の體力、抵抗力が衰えてる場合は、マスク著用はもちろん有効だと思う。
――どういう人がSARSにかかりやすいかについて、醫學専門家による研究結果は現在出ているか。また死亡の確率が高いのはどういう人か。
すでにSARSの死亡例について分析されている。原因の一つとして、早い時期に発病した患者は十分に注意されていなかったため、病院に行った時にはすでに病狀が悪化していたことが挙げられる。最も多いのは、比較的高齢の心臓病や糖尿病などの患者がSARSに感染後、死亡したケースだ。SARS発病時に複數の病気が併発した場合、死亡の確率が高くなる。しかし、SARS患者の大部分については良好な治療効果が出ており、短期間で回復、退院している。
――SARSに後遺癥はあるか。
最初のSARS患者は発病からすでに數カ月経っているが、醫學的なデータは現在のところ正常で、體力などの回復も順調だ。後遺癥は見つかっていない。
「人民網日本語版」2003年4月8日