先ごろ南京市で開かれた科學技術フォーラムで、國家食物?栄養諮問委員會の盧良恕主任は、市民がバランスの取れた食事をするための指導を立法化するよう提言した。
この中で盧主任は「現在、市民の栄養狀態は総體的にほぼ問題はないが、都市部と農村部では格差がある。たんぱく質の摂取量は十分とはいえ、豆類や動物性たんぱく質など良質のたんぱく質が占める割合はまだ低い」と指摘した上で、早急に法律面から食物の構造、食事のバランスの是正を指導していくよう強調した。
最新の調査によると、都市部では獣肉類や油脂の消費が過度に多い反面、穀物の消費が低いことから、カルシウムや鉄分、ビタミンAなどが不足しているという。
さらに盧主任は「日常の食の構造から言えば、獣肉や油脂の摂取に偏っており、中國人が好んで食する豚肉に含まれる飽和脂肪酸の比率は鶏肉をはるかに上回る。その一方で、穀物の消費量は低下しており、とくに雑穀の摂取の激減で一部の鉱物物質やビタミン(B1?B2)が不足している狀態にある。西側の高脂肪、高品質の食習慣を盲目的に追い求めるのではなく、植物性食品、とくに大豆類を多く摂取すべきだ」と指摘。ビタミンの錠剤やアミノ酸のカプセルなどサプリメントを利用する傾向が目立っていることについて、盧主任は「適度に抑制すべきだ。まず食の構造を改善することが先決であり、本末転倒してはならない」と注意を呼びかけている。
現在、多くの先進國では栄養法が制定されており、日本は2003年7月に栄養関連の改正法を公布した。盧主任など46人の専門家はすでに國務院に『栄養改善法』の早急の制定を呼びかける書簡を連名で提出。盧主任は、この提言が1日も早く実現し、法律面から食物の構造、食事のバランスを是正する指導が行われることに強い期待を寄せている。
「チャイナネット」2004年10月21日