春には皮膚の乾燥を招きやすい季節だ。スキンケア用品だけでは不十分なことが多く、食事によって皮膚の狀態を改善するようお勧めする。
その秘訣は「ニンジン」を多く食べること。
ニンジンは美味しく、栄養が豊富な野菜。目を保護する作用を持つことはよく知られているが、乾燥時期にニンジンを食べれば、皮膚を潤す作用があることはよく知られていないようだ。ニンジンには豊かなβーカロチンが含まれている。このβーカロチンは小腸內でビタミンAに転化する。ビタミンAは皮膚の表皮を保護する作用があり、皮膚を柔らかく、光沢、弾力性を持たせることから「美容ビタミン」と呼ばれている。もし、食事の中にビタミンAが乏しければ、皮膚の乾燥を招き、角質の代謝がおかしくなり、皮膚の弛みや老化を引き起こしやすいというわけだ。
ニンジンの正しい食用方法
ニンジンは體に良い食べ物だが、その栄養を保ち、かつ人體で効率的に消化し吸収できるかどうかは、食用方法と料理方法に関係がある。
βーカロチンはニンジンの細胞壁に存在している。しかし、細胞壁はセルロースからなるもので、人體では直接、消化できない。ニンジンを細かく切り、よく煮るなどの方法によってその細胞壁を粉砕することで、βーカロチンは解放され、人體に吸収されるのだ。また、βーカロチンは脂溶性物質に屬するもので、油脂の中で溶解した時のみ、ビタミンAに転化でき、人體に吸収される。だから、ニンジンを料理する時、油で炒める、或いはその他の油脂類の食物と一緒に食べる、などのやり方で、効果が倍増する。このほか、ニンジンは小さい塊に切って、調味料をつけてから、豚肉、牛肉、羊肉などと一緒に煮て食べるのもいい方法。しかし、料理する過程では、「お酢をつけない」ことに注意する必要がある。お酢はβーカロチンを破壊し、ニンジンの栄養価値を減少させるからだ。
「中國國際放送局 日本語部」より 2007年5月10日