「100年、中國の‘芯'」。中國共産黨創立100周年を祝し、北京航空航天大學の科學研究者は5つの原子スライスのナノ磁気フィルムにこの文字を書いた。この厚さは普通の印刷用紙の10萬分の1に相當する。
磁気チップの生産過程ではナノ磁気フィルムをウェハ(シリコン半導體集積回路に使用する基材)に満遍なく敷く必要がある。全てのウェハを平らにするのはどれほど困難か。北京航空航天大學の集積回路學院工蕓?設備科の張學瑩教員は、北京市海淀區に5層の米粒を満遍なく敷くようなもので、しかも完全に平らでないといけないため、フィルムの平坦度検査は極めて重要になると話した。
張學瑩氏によると、科學研究者は検査機器を使い、きわめて小さな磁気を持つ針先でフィルムに文字を書いた。字の色のコントラストが一致し、筆跡がはっきりとしていれば、フィルムは均等だとわかる。平坦度検査を終えると、ナノフィルムで部品を作り、チップにする。
この検査機器は北京航空航天大學集積回路學院の科學研究チームが研究開発したウェハ級磁気カー検査器である。
北京航空航天大學の集積回路學院工蕓?設備科の王新河主任は、「磁気チップは信頼できる情報保存ツールと敏感な磁気センサーツールとなり、飛行機や衛星の制御システム、攜帯電話の電子コンパス、自動運転などの分野に応用される。磁気チップの生産過程における磁気フィルム検査はコア技術で、中國が長期苦戦していた技術である」と話した。
王新河氏は、國外の同類の設備と比べて、この機器は検査精度や速度などにおいて技術革新を行い、自主革新で飛躍を遂げたと述べた。
この機器は科學研究分野に応用されており、今年10月に産業分野に導入される予定。
1993年、中國科學院の科學研究チームは10個の原子で「中國」の文字を作り、中國の原子操縦の自主実現を示した。今回「100年、中國の‘芯'」を書いたウェハ級磁気カー検査器は、100億元の市場規模を持つ磁気チップ産業を設備面で支える。
「中國」から「100年、中國の‘芯'」になるまで、その裏にある科學研究の飛躍は中國のハイテクの自主革新能力と國の科學技術力が絶えず向上していることを表す。
張學瑩氏は、「科學研究の第一線で働く末端黨員として、著実に研究し飛躍を遂げることは、黨創立100年への最高の贈り物だと思う」と話した。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2021年7月4日