北京冬季五輪が閉幕した後も、北京ゾーンと延慶ゾーン、張家口ゾーンの選手村では休むことなく、今月4日に開幕した北京冬季パラリンピックに向けた景観の切り替え、バリアフリー施設(shè)の調(diào)整、交換などが実施された。

こうした準(zhǔn)備は、3年前からすでに始められており、競(jìng)技會(huì)場(chǎng)の建設(shè)や選手村のバリアフリー施設(shè)の設(shè)置、さらに、五輪に関係する場(chǎng)所の周辺1キロの範(fàn)囲にある指定病院や指定ホテルなどの9858ポイントの改造が実施された。

選手や観客が快適なバリアフリー施設(shè)を利用できるというだけでなく、多くの競(jìng)技會(huì)場(chǎng)で、技術(shù)革新のサポートの下、各競(jìng)技の観戦體験も向上した。

カーリングの會(huì)場(chǎng)となった氷立方(アイスキューブ)では、一部の観客席が撤去され、南北両側(cè)に、総座席數(shù)の1.2％の割合で車椅子に乗る人がバリアフリー席で観戦できるスペースが作り出された。

更衣室から「滑って」試合場(chǎng)所まで移動(dòng)できる國(guó)家體育館

緩やかな坂のスロープや至る所にある手すり、広々としたバリアフリーのセキュリティゲートといった何気ない心配りを、全ての競(jìng)技會(huì)場(chǎng)で目にすることができる。

國(guó)家體育館（通稱「アイスファン」）を例にすると、リニューアルの過程で、バリアフリー施設(shè)に重きが置かれた。會(huì)場(chǎng)內(nèi)の全てのエレベーターはバリアフリーに改造されたほか、會(huì)場(chǎng)內(nèi)に段差がある所は1ヶ所もなく、障がい者は各入口から試合をする場(chǎng)所やバリアフリーの観客席に直接行くことができるようになっている。

また、選手の更衣室から試合をする場(chǎng)所まで人工氷板が敷き詰められているため、選手は、更衣室から試合をする場(chǎng)所まで滑っていくことができ、スレッジを著脫する手間を省くことができ、さらに、スロープもゆったりとした坂になっている。

國(guó)家アルペンスキーセンターには、バリアフリーのトイレが18ヶ所、バリアフリーのエレベーターが19基、リフト11本が設(shè)置されている。そのうち、ゴンドラは車いすでも乗ることができるようになっており、冬季パラリンピック専用のチェアリフトも特別に設(shè)置されている。また、パラリンピックのために、一部のエリアに仮設(shè)のバリアフリートイレが設(shè)置されたほか、人工雪が使用されていることが原因で段差ができている場(chǎng)所には、仮設(shè)のスロープも設(shè)置された。

國(guó)家アルペンスキーセンターのバリアフリートイレ。

北京冬季五輪組織委員會(huì)パラリンピック部バリアフリー協(xié)調(diào)処の彭四田処長(zhǎng)は取材に対して、「以前、バリアフリー施設(shè)はあればいい、使うことができればいいという感じだったが、今は、使えるだけでなく、有用で使いやすく、快適、便利でなければならない」と話した。

そして、冬季五輪のバリアフリーガイドには、「バリアフリートイレが設(shè)置されている公共トイレ內(nèi)には、80センチ以上の通行幅を提供しなければならない」という指示があり、「以前、夏季五輪を開催した時(shí)はそのような詳しい規(guī)定はなかった。しかし、今回は幅を85センチに改造し、選手が行き交う場(chǎng)所の幅は1メートル以上になっている」と説明する。

會(huì)場(chǎng)から中継に至るまで見られる中國(guó)の気配り

「バリアフリー」の五輪を提供するための中國(guó)の努力を、関係施設(shè)の至る所で目にすることができ、冬季五輪を通して、「バリアフリー」という理念が社會(huì)全體にPRされている。

北京冬季五輪が開幕すると、中國(guó)中央テレビ局（CCTV）のアプリや中央テレビニュース、動(dòng)畫アプリ?咪咕視頻といったプラットフォームが、人工知能手話を採(cǎi)用したコンテンツを相次いで提供し、聴覚障害者も冬季五輪を楽しむことができるよう取り組んでいる。

手話通訳が表示されている五輪の中継の様子。

このように選手から観客、テレビや電子機(jī)器を通して中継を見る數(shù)多くの視聴者に至るまでが、冬季パラリンピックの目玉である「バリアフリー」を、しみじみと実感している。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2022年3月7日