中國科學院大気物理研究所が23日に発表した情報によると、同研究所と新疆ウイグル自治區気象局でつくる第2回西藏高原科學調査隊が22日、崑崙山脈の標高5896メートルの臥竜崗で多要素自動気象観測所を正式に設置した。同観測所は現在、崑崙山脈全體で標高が最も高い気象観測所だ。その完成は西藏高原北部の崑崙山地域階段型気象観測ネットワークがほぼ完成したことを意味する。
臥竜崗は高くそびえる崑崙山脈に位置する。標高が高く気溫が低く酸素が薄く、山頂の雪は一年を通じ溶けない。3カ月弱の取り組みにより、同観測所の建設に參加した気象科學研究者は現地の悪天候と高山病を克服し、多要素気象観測所の設置と設備の調整を完了し、崑崙山の6000メートル段階の観測を実現した。
説明によると、西藏高原は近年、気溫と濕度の上昇が顕著だ。また新疆南部で異常気象が大幅に増えている。西藏高原北部に位置する崑崙山は、西風と季節風の相互作用と高原の水蒸気エネルギーの重要エリアだ。そのため気候変動と関連する水蒸気エネルギーの変化を明確にし、その変化のメカニズムと生じうる影響を明らかにすることは、気象科學及び世界的な気候変動の研究の重要內容の一つだ。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2023年10月24日