月の裏側で土を掘り五星紅旗(中國の國旗)を広げた後、「嫦娥6號」上昇機が4日、月の「お土産」を持ち地球への帰路についた。月の裏側でのサンプリングを終えた後、嫦娥6號は月面に「中」を記した。多くの海外メディアはミッションの全過程を熱心に伝え、嫦娥6號は「歴史的な任務」を終え、「世界の科學界が祝う快挙だ」と稱した。
AP通信はこの月の裏側で輝く五星紅旗に注目し、これが特殊な複合材料で作られており、著陸機の側面から出る伸縮可能なアームによって掲げられたと紹介した。
CNNは、五星紅旗が月の裏側で翻ったことを「象徴的な時」とし、中國は月の裏側で國旗を掲げた世界初の國になったと伝えた。月の裏側の腐食と過酷な気溫に耐えられるよう、これが玄武巖を中心に作られたことを詳しく紹介した。
CNNはさらに、中國國家航天局が4日に発表した寫真を取り上げ、寫真の嫦娥6號による掘削の痕跡が漢字の「中」に似ているとした。
ロイター通信も、この「中」と書かれた寫真は中國のSNSで広く転載され大きな話題になっていると伝えた。
AP通信は、「月の裏側での任務は表側より難しい。地球に向いておらず、1基の中継衛星によって通信を維持する必要があるためだ。また月の裏側の地形はより複雑で、平らな土地が少ない」と伝えた。
CNNは、「嫦娥6號が到達した、月の裏側にある南極エイトケン盆地は、月の最も古いクレーターだ。中國は19年に初めて嫦娥4號探査機でこの歴史的な快挙を達成した後、再び月の裏側に到達した」と説明した。
BBCも、「月の裏側は地球を向いておらず、遠く離れており、大きく深いクレーターがある。技術的に論じると、裏側への到達はチャレンジングだ。月の南極付近の巨大クレーターへの探査機の著陸は快挙であり、世界の科學界はこれを祝っている。中國は月の裏側に著陸した唯一の國だ」と報じた。
「嫦娥6號ミッションは人類初の月裏側サンプルリターンを実施する。プロジェクトはイノベーションが多く、ハイリスクで、難易度が高い」ロシア?スプートニクも報道の中で、今回の任務が極めてチャレンジングで革新的であることを重點的に取り上げた。
英マンチェスター大學の教授(月地質學)はBBCの取材で、「今まで見たことのない巖石を見ることができるかもしれず、誰もが喜んでいる」と述べた。
米ブラウン大學の名譽教授はCNNの取材で、「神秘的な月の裏側は多くの面で異なる。サンプルを持ち帰らなければ、月の科學者は月という星全體を完全に理解することはできない。嫦娥6號が持ち帰るサンプルは、これらの問題の解決に向け大きく進展する」と述べた。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2024年6月6日