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szmolu.com |20. 09. 2024

一弦の旋律が心に染みる 海洋民族暮らす國境の町

タグ: 海洋民族
人民中國  |  2024-09-20

現代漁業と國境貿易

海の上の「畑」 

1960~70年代、海の埋め立てプロジェクトでジン族三島は本土とつながり、島から半島へと変わった。多くのジン族の漁民も海だけに頼る生活様式をやめた。伝統的な漁業から現代の養殖業へと移り変わり、ジン族の人々の暮らしは徐々に豊かになっている。 

干潮後の巫頭島では、露出した広大な干潟が柵で一區畫ずつに分けられ、まるで海上の「畑」のようだ。干潟では巫頭村の村民たちがせわしなく働いている。ここは波が穏やかで地形が平らで、海洋資源も豊富なため、干潟の養殖地として最適だ。 

村民の車に便乗し、海岸を約20分走り、陶進強さんの干潟の貝類養殖場に到著した。2021年、彼の一家は9ムー(1ムーは約0?067?)の干潟を分配され、アサリやツブ貝などの海産物の養殖を始めた。潮の満ち引きの時間は毎日異なるため、陶さんの仕事は干潮になってからやっと始まる。 

「今日は深夜1時に潮が引いてすぐに養殖場を見に來たんです」。満潮後、泥の中に生息する貝類は餌を探しに水面に出てくる。干潮後には人の手で拾って砂地に戻す必要がある。陶さんは養殖場の日常の様子を説明しながら、柵の網についた稚貝をいくつか拾って砂地に戻した。ここでの彼の日課は、これらの「家出貝」たちを帰らせることだ。 

陶さんによると、ここの干潟は泥が非常に柔らかく、海域の栄養塩類も豊富なため、貝類が食べるプランクトンが大量に生育している。そのため干潟で貝類を養殖するのに餌をやる必要はないという。 

貝類の成長期はわずか5カ月余り、半年ほど忙しく働いた後、陶さんは収穫の時期を迎える。1ムーあたり500?以上の収穫量があり、良質な貝類は0??30元以上の値がつく。干潟での養殖と海産物の付加価値の高い加工により、村の家々は次第に立派になり、生活もますます豊かになっている。「養殖も大変なことはあるけれど、昔の人と比べれば、もう海に出て危険を冒して漁をする必要はありません。生活も収入もだいぶ安定しました」 

冬になると村の人々は養殖をしなくなる。その代わり、ほとんどの人は東興通関地の近くで國境貿易の仕事に従事する。 

東南アジア情緒あふれる街 

防城港の名は「港」から付けられた。ここの港は中國南西部の出港メインルートの主要な門戸で、今では世界の100以上の國や地域、250以上の港との商業航路が開かれている。東興市の東興通関地は中國とベトナムの主要な貿易ルートであり、出入國の重要なルートでもある。ここの年間出入國者數は延べ1200萬人を超えている。 

東興通関地のベトナム風情街は観光客に人気のスポットの一つだ。多くのベトナム商人がここでベトナムの特産品を売っている。通り沿いの店舗や路上の露店にはさまざまな商品が並び、中國語とベトナム語が混じった売り聲がこの街のユニークな雰囲気をつくっている。 

果物店ではベトナムのドリアン、ランブータン、カニステル(エッグフルーツ)が目に入り、地元東興の黃皮(ワンピ)もある。枝にびっしりついた丸い黃皮は食欲を誘う金色をしており、甘酸っぱくてジューシーだ。カフェではさまざまなベトナムコーヒーが売られている。ココナッツに穴を開けてコーヒーを注げばココナッツアメリカーノになる。それを多くの観光客が手に持ち、歩きながら飲んでいる。ベトナムチキンライスヌードルの屋臺には長い列ができており、店主のベトナム人のおばあさんは流ちょうな中國語を使い、時折客にベトナム語をいくつか教えている。 

近くには中國とベトナムの境界をなす北侖ほくろん河が流れ、川に架かる橋を渡ればベトナムのモンカイに著くため、多くのベトナム人がここで長く働いたり生活したりしている。東興通関地には大小さまざまな旅行社があり、多くの観光客がここでモンカイ日帰りツアーを申し込み、朝出発して夜には帰ってくる。夜の東興通関地もにぎやかで、道端の建物からは溫かい光がもれている。ベトナムの特産品や手工蕓品、東南アジアの服を売る萬衆國際卸売市場の営業時間が過ぎても、その前の空き地にはまだ多くの小商人が集まっており、路上の屋臺からは食べ物のいい匂いが漂って來る。 

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獨弦琴や竹馬漁が次々と登場する尾島の金灘から、海上の「畑」が點在する巫頭島、國境貿易が盛んな東興通関地まで歩くと、まるでこの港町の成長の歴史を追體験するかのようだ。 

近代化、観光業、國境貿易の推進により、ここの全ては間違いなく前に向かって進んでいる。しかし、古くからの、歴史的な財産が時代の発展に伴って消えているわけではない。これまで「美しい中國」では、獨弦琴や竹馬漁のような、かつて栄えていたものの、時代の急速な発展の中で苦境に直面している無形文化遺産を數多く取り上げてきた。古い文化が今の時代に適応できるのかと疑問に思うときには、趙霞さんや高阿明さんのように伝統を守る人々が、代々の伝承を通じ、これらの文化の背後に凝集した先人の知恵と現代に殘り続けている意義を教えてくれる。 


「人民中國インターネット版」2024年9月20日

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