伝説で“野人”が出沒すると言われる湖北省の神農(nóng)架林區(qū)で今、生態(tài)保護(hù)を目的にした住民の移転作業(yè)が急ピッチで進(jìn)んでいる。今後３年內(nèi)に森林に住む約１萬人が移転するが、そうなれば希少な野生動物は人間のいない環(huán)境のなかで自由に繁殖、生息できるようになる――第10期全國人民代表大會（全人代）第２回會議の代表、中國共産黨神農(nóng)架林區(qū)委員會の譚徽書記はこう語った。
神農(nóng)架林區(qū)の住民移転は1999年10月に始まり、すでに2361人が交通の至便な地區(qū)に移っている。譚徽代表は「移転に當(dāng)たって政府が住宅や新しい耕地を提供してくれたことで、住民の多くは自ら望んで町周辺に引っ越しをした。なかには農(nóng)業(yè)をやめて商業(yè)や観光?サービス業(yè)に従事している農(nóng)民もいる。生態(tài)保護(hù)を目的にした移転によって農(nóng)民は貧困から脫け出し、徐々に現(xiàn)代的な生活に馴染めるようになってきた。以前住んでいたところでは植生が回復(fù)し、生態(tài)環(huán)境がかなり改善されてきた」と強(qiáng)調(diào)。
“生物種の遺伝子バンク”として知られる神農(nóng)架林區(qū)。その資源を確実に保護(hù)しようと、譚徽代表は自ら先頭に立って「神農(nóng)架林區(qū)國家クラス自然保護(hù)區(qū)の生態(tài)移民計畫」を作成、同計畫は同省人民政府に認(rèn)可された。「まだ2994世帯、１萬2680人が物の豊かでない高山の森林地帯に住んでいる。３年以內(nèi)には全農(nóng)民を移転させることにしており、神農(nóng)架林區(qū)の中心部は“無人區(qū)”となって希少な野生動植物の楽園になるだろう」と譚徽代表は話す。
政府は1980年に神農(nóng)架林區(qū)の中心部、総面積33萬ヘクタールを國家クラスの自然保護(hù)區(qū)に指定した。同保護(hù)區(qū)はユネスコの「人と生物圏」に加入しており、アジアの生物多様性保護(hù)のモデル地區(qū)。
譚徽代表によると、政府の関係機(jī)関と省政府は生態(tài)保護(hù)を目的にした住民の移転を重視し、省政府は昨年９月、２年間に1500萬元を拠出して5000人を移転させることを決定。その翌月、國家発展改革委員會の李子彬副主任が神農(nóng)架林區(qū)を?qū)g地に調(diào)査、李副主任は全國生態(tài)移民モデル試験に指定するよう努めるとの考えを示していた。
“中國の緑の肺”とも呼ばれる神農(nóng)架林區(qū)は三峽を取り囲む“緑の屏風(fēng)”、「南水北調(diào)」（南方の水を北方に送る）プロジェクト中部送水ラインの水源涵養(yǎng)地でもあり、その生態(tài)環(huán)境は代替できないほどの価値をもつ。５年前には森林伐採が全面的に禁止された。1000人余りいた伐採作業(yè)員は森林保護(hù)官となり、林業(yè)で生計を立てていた５萬8000人の労働者も転職。それに伴い約8670ヘクタールの耕地が森林として蘇り、神農(nóng)架林區(qū)は緑豊かな土地に変貌した。
譚徽代表は今回の會議で、生態(tài)保護(hù)目的の移転やエコ観光、生態(tài)整備関連の資金面での補(bǔ)償方法、生態(tài)整備がもたらす長期的な効果など、生態(tài)に関する議案や提案を率先して打ち出した。「さらに數(shù)年努力していけば、神農(nóng)架林區(qū)は國家クラスの生態(tài)圏になる」と、譚徽代表の言葉は自信に溢れる。
「チャイナネット」2004年3月7日
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