私の娘は今、東京都內にある大學に通っているのですが、その大學で11月1,2日、學園祭が開かれたので、私も訪問してきました。私が中國で働いていた時には、中國の大學の文化祭に招かれて、日本の文化を紹介したりしました。日本と中國の大學の似ているところ、違うところについて考えてみました。
このブログの読者である中國の方には、學生さんも多いと思います。中國の學生さんからも、日本の大學生はどのような生活をしているのか、という質問をよく受けます。
學園祭で中東諸國の文化を展示したコーナー
日本と中國の大學の違いは、第一に、中國の大學では、學生さんが大學構內の學生寮に住んでいる人が殆どのようですが、日本の場合、學生が大學構內の學生寮に住んでいる割合は相當低いようです。両親の家から通ったり、下宿したりしている學生が多いと言えます。通學することに時間とエネルギーをとられるので、勉強にあてる時間がその分少なくなっている面もあるようです。
第二に、日本の大學生ではアルバイトをする人が多いと言えます。かせいだお金は、生活費にあてたり、娯楽にあてたりするようです。また20歳になれば飲酒が許されますが、學生どおしで夕食を食べたり、お酒を飲んだりする學生さんも少なくないです。
第三に、日本の大學では、課外活動、つまりスポーツやら文化活動やら、授業以外の活動に學生たちはかなり時間を費やしています。
第四に、大學に通う年齢のうち、日本では約5割が大學に進學しますが、中國ではその割合は2割程度です。つまり日本の大學はより大衆的であり、中國の大學はエリートが通うという違いが指摘できます。
第五に、これは中國の大學と共通していると思いますが、日本のどの大學も國際性を重視しています。外國の大學などとの協力関係を深める傾向があります。娘の通っている大學も、英語で行われる授業がある、一年間外國の大學に留學してそれがそのまま大學の単位として利用できる、また夏休みの間外國の大學に滯在して社會的弱者のためにボランティア活動をする、といったプログラムがあります。
さて、學園祭の寫真の説明ですが、いろいろな食べ物などを學生達が売っていて、楽しんでいます。學園祭の展示では、國際的な関心が高く、外國の事情についての紹介や、途上國への支援という観點からの展示もありました。私が見たところ、その大學の學生達が、インド、フィリピン、タイなどの発展途上國に行って、社會的弱者を助けて、その模様を説明した展示や、中東諸國の文化を紹介する展示などがありました。その學生達と私が一緒に寫真を撮影したので、見て下さい。またその大學には、外國人の先生が外國語や、社會學などを教えていますが、その人たちも家族連れで楽しんでいました。また近所の人たちもやってきて、音楽を聴いたりしていました。
(井出敬二 前在中國日本大使館広報文化センター所長)
「チャイナネット」2008年11月6日
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