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日本はどうして中國に侮られるのを恐れるか
発信時間: 2009-03-30 | チャイナネット

                 文=在日中國人學者 劉迪

いま、日本の中國観は微妙な転換期にある。急速に発展する中國を目の前にして、日本は大國であるという気持ちを保持するのが難しくなっているようだ。例えば、中曽根康弘元首相は先ごろ、「日本はしだいに小さく、弱くなっているが、隣國の中國は大國として発展している。しかし、日本も大國である。日本の政治は日中関係を大國間の関係として扱わなければならない。もしこの関係を上手く扱うことができなければ、日本は『中國は大國で、日本は小國である』という劣等感に支配されることになる」と発言した。さらに、「日本の政治家は中國に対して、大國同士の大人の付き合いをするべきだ。國民とともに『日本も大國である』という自覚を持つ必要がある」と強調した。日本側のこのような意識は、當面の中日関係の新たな要素と言える。

 

歴史的に見て、日本人の中國に対する感情は、「敬慕」から「蔑視」、そして「嫌悪」へと変わり、現在の「心配」に至っている。長い間、日本は中國を儒學の故郷と見なし、學者として憧れていた。しかし明治以降、日本の學者は著作の中で中國人を「傲慢」「私利私欲をむさぼる」「死を恐れる腰抜け」「公徳心に欠ける」「愛國心がない」と批判し、中國は「卑劣」で「混亂」していると述べた。現在でも一部の極右翼の中には、中國は完全に無視してもよいという見方があり、今日に至るまで、そのような中國蔑視の考えはなくならない。しかし、昨年の四川大地震の際の中國人民の高度な助け合い?自己犠牲の精神は日本を震撼させ、日本の中國観をある程度是正した。

 

また、日本には「嫌中」意識も依然として存在する。中日関係の研究者は、日本人が「日本と中國は引っ越すことのできない隣人である」と口にするのをよく耳にする。実はこの言葉には、「『気に食わない』が引っ越すことはできない」という気持ちが隠されている。いくつかの研究によって、日本のマスコミの中國に関するマイナス報道が「嫌中」意識形成の主な原因であることは実証されている。例えば、「中國の國防費が大幅に増加」「中國の潛水艦が日本海域を侵犯」「東海の石油問題」「有毒食品の日本輸出」「在日中國人の犯罪」などといった報道が、日本國民の中國観の形成に大きな役割を果たしているのである。

 

ただし注意しなければならないのは、現在の日本では「中國に侮られるな」という気持ちが大きくなっていることである。もともと、日本は中國に対してこのような気持ちを抱いていた時期があった。例えば20世紀初頭、中國學生の日貨排斥に際して、日本では「中國に侮られるな」という運動が起こり、これは軍隊を派遣して中國を侵略するまでに至った。

 

第二の「中國に侮られるな」という気持ちは民族主義者の中に存在する。この気持ちはややもすると日本政府は「媚中外交」であるとか、中國の意見を重視し過ぎるなどと非難しがちである。それゆえこの一派は、中國に「毅然」と対抗すべきだと大きな聲で叫んでいるのだ。

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