去年の今頃、トヨタRAV4の世界的なリコールが起こったが、中國市場は除外された。浙江省工商局と消費者たちは怒りを抑えられず一致団結し、「打倒トヨタ」の聲が高まり、最終的にはトヨタが折れることになった。そしてこの間、トヨタは再び、アメリカで217萬臺のリコールを実施すると発表した。アクセルペダルがフロアマットに引っかかり、勝手に加速してしまう不具合などにより、様々な車種のリコールが行われた。そして、トヨタは再び中國を「無視」しようとした。これに対し國家質量監督検験検疫総局(國家質検総局)は、トヨタ汽車(中國)投資有限公司の責任者と2度協議を行い、事情の説明を聞いた上で、このリコール事件に対し納得のいく返答を要求、技術面の詳細な資料を提供するよう求めた。
いつか、こんな日が來ることを誰もが予想していたはずだ。誰にも止める事はできなかったのだ。トヨタが中國の消費者を再びおろそかにするような事態が発生のは、今までの例からして、中國の現在の法律ではどうにもできないからだった。もちろん、中國にも消費者の権利を守る法律はあるが、リコール制度は十分に網羅されていない。自動車、食品、醫薬品、子どもの玩具と別々にリコールに関する條例が設けられているが、行政機関の條例程度の拘束力しかないため、法が整備されている國のようにはいかない。
また、トヨタのお偉方はこう思っているのかもしれない。「毒粉ミルク、下水から作くられた油、革の廃棄物が原料の牛乳、ニセ土鍋事件などさまざま問題が後を絶たない中國で、國內の企業でさえリコールを要求されない中、トヨタが槍玉に挙げられることはないだろう」。
國內の狀況から間がると、「同じ病気なのに治さない」トヨタに対し、そこまで事を荒立てる必要は無い。國內企業の発展を念頭に置くと、リコール制度をもっと厳しくするかについてはずっと論爭が耐えない。トヨタやカリフールの思い上がった態度は、そんな國內の意識にも原因がある。しかし、だからと言って、消費者はトヨタに、或いは劣悪な商品市場に黙っていじめられる必要は無い。