安倍晉三首相は昨年末に再任を果たすと、プラハに本拠を置く國際NPO団體「プロジェクトシンジケート」のウェブサイトに論文を発表し、オーストラリア?インド?日本?ハワイが「セキュリティ?ダイアモンド構想」を共同構築し中國に対抗することを呼びかけ、「私はこのセキュリティ?ダイアモンドに、日本の力を最大限に貢獻させる準備ができている」と稱した。同論文は強硬な言葉遣いで、その矛先は中國に直接向けられていた。新たに就任した政府首脳にとって、これは極めて稀なことだ。
半年が過ぎたが、安倍首相の「セキュリティ?ダイアモンド」の枠組み構築の進捗はどうなっているだろうか。まずは各國の狀況を見ていこう。
オーストラリア政府は5月上旬に発表した新「國防白書」の中で、「中國の國防力の強化および軍事力の現代化は、経済成長の必然的かつ合理的な結果だ」、「オーストラリアは中國を敵視しない」とまとめた。オーストラリアのギラード首相(當時)が4月に訪中した際、両國は通貨の直接両替に関する合意書に署名し、戦略的パートナーシップを形成した。
李克強総理は5月にインドを訪問し、両國の「平和?繁栄を見據えた戦略的パートナーシップ」の掘り下げを促し、中印関係が全面的な発展の新段階に突入した。日本が中印の國境問題を利用し、インドを抱き込み中國をけん制しようとしていることは間違いない。しかしながらインドは獨立以來、大國間を渡り歩くバランス外交政策を展開しており、日本との関係発展のために対中関係を犠牲にすることはない。
習近平國家主席は6月、米オバマ大統領と避暑地で首脳會談を開いた。雙方は、中米両國が過去の大國の対抗とは異なる新たな道を切り開き、新型大國関係を共同構築することで一致した。