3月11日、東日本大震災から7年を迎えた。安倍晉三首相は東京都內で活動に出席し、今も7萬人以上が仮設住宅で生活し、多くの人がいつ帰宅できるかわからない狀況だと話した。復興作業の遅れについて、日本メディアは復興庁の官僚が「國家體制が煩わしいせいだ」と不満を漏らしたことがあると伝えた。
今年の震災記念日は日曜日にあたり、各地で被害者追悼活動が行われた。日本政府は東京都千代田區の國立劇場で厳かな追悼式を開き、秋篠宮ご夫妻、安倍首相ら閣僚、犠牲者の遺族代表が出席した。
安倍首相は式典で「7年が過ぎ、被災地の復興は一歩ずつ著実に進んでいる」と述べた。しかし日本メディアは、復興作業の成果を肯定していない。『朝日新聞』は11日、2萬2000人以上の犠牲者が出た東日本大震災から7年が経ち、被災地で住宅、道路、鉄道などの建設作業が順次完了しているが、住民の生活や住宅地の再建などのめどはまだ立っていないと伝えた。東京電力が保有する福島第一原発の放射能漏れ事故は深刻で、廃爐作業はようやく準備段階に入ったところである。復興庁の統計によると、被災地の公共住宅の建設は93%が完成し、道路と鉄道の復舊率はほぼ100%となっている。しかし、公共住宅の數が少なく、今も7萬3000人が仮設住宅で生活している。
『朝日新聞』は、政府はインフラ建設を通して被災地復興を目指すが、被災地の人口流失を止めることはできないと論じた。被害が最も深刻だった巖手、宮城、福島の3県の人口は震災前より約25萬人減少し、沿岸部を離れ別の場所で生計を立てる被災者も増えている。これは都市の主な収入源である農業と観光業の復興を難しくしている。
日本政府は近年、被災地の除染に多くの人員と物資を投じているが、多くの地域が今も空き家とイノシシしかいない無人エリアである。日本政府は2012年に復興庁を設立し、首相の復興作業をサポートする復興大臣を任命した。日本テレビの記者は今年初め、復興庁の官僚にインタビューし、被災地の復興作業の遅れに不満を示し、ブン川大地震後の復興の速さを例に挙げ「日本はどうしてこれほど遅いのか」と尋ねた。官僚は気まずそうな表情で「國家體制が異なる。比べる必要はない」と答え、インタビューを早々と終わらせた。
日本テレビは雑誌の記事を引用し、同官僚がメディアの記者と都內の某飲食店で懇談會を開いた際に「日本の國家財政の審査はあまりにも面倒」と不満を漏らしたと報道。同官僚は、「復興資金はまず衆參両院で審議し、野黨で意見を発表する必要があり、資金をすぐに回すことができない。どうすれば被災地を早く復興させられるか」と話した。居合わせた記者は単純に不満をこぼしただけと思っていたが、同官僚は中國を例に挙げ、「ブン川大地震後に中國共産黨は特殊黨費を寄付し、被災地にすぐに資金が行き各復興作業を始められるようにした。長い審査期間を待つ必要がないため、中國の被災者は日本の被災者のように避難生活を続けなくて済んだ」と話した。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2018年3月12日