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szmolu.com |24. 06. 2022 |
変面蕓術家の王文強氏「日本で中國伝統蕓能の真髄を伝えたい」
変面蕓術家?(日本)アジア蕓術文化促進會の王文強代表
(すべての寫真は王文強氏が提供)
中日が國交正常化50周年を迎えるにあたり、両國の蕓術家が共演する現代劇、『?能楽堂で繰り広げる「西遊記奇聞」?「みんな迷い子」』の稽古が東京で行われている。11月に日本の國立能楽堂で上演予定。
本作品の制作を手がける日本のアジア蕓術文化促進會の王文強代表は安徽省出身の伝統劇役者で、幼い頃から黃梅劇など中國伝統蕓能を學び、川劇変面は四川省の変面の巨匠、毛庭斉氏に弟子入りをした。2014年、彼は中國戯曲學院(伝統劇を専門に學ぶ最高學府)の演出學科を卒業し、その後日本の伝統蕓能との比較研究に興味を持ち、日本大學大學院蕓術學研究科に進む道を選び、日本に渡った。
多様な中國伝統蕓能?文化を伝えるために
留學中、王文強氏は學校で日本の教員と學生に黃梅劇と変面を披露?解説するだけでなく、中國駐日本大使館、日中友好協會、日中友好會館などを通じて多くの交流公演に參加し、日本人に中國伝統蕓能と文化の魅力を伝えた。これらの交流の経験を通し、王文強氏は日本人の中國伝統劇に対する知識が少ないと感じた。日本人の多くが、中國には京劇以外に348種の歴史ある様々な地方劇があることをほとんど知らない。公演を鑑賞し中國の伝統劇に興味を持ったとしても、さらに深く知る手段と場がないことを深く考えさせられたという。
2018年、王文強氏は(日本)アジア蕓術文化促進會(https://www.asiaac-pa.com)を設立し、舞臺出演、役者派遣、イベント企畫などを行いながら、中國の伝統蕓能文化の宣伝や中日文化交流の強化に取り組んだ。その間、彼は中國から多くの蕓術団體を日本での公演交流などに招き、中日青少年文化交流事業なども行った。
「公演+解説」で中國の戯曲文化を深く紹介
王文強氏は、1つの演目または変面公演で観客を楽しませるだけでは不十分だと深く感じ、公演前後に日本の観客に向けて文化の背景、物語の內容、表現スタイルと意図を詳しく解説し、中國の伝統蕓能に対する理解が深まるための活動にも注力している。
「2018年、私たちは中國文化センターと共同で安徽省安慶市黃梅劇蕓術劇院を日本公演に招いた。1週間の間、各地で開催した公演の多くが満員となり、解説にも力を入れた。當時、ある日本の観客は中日辭典を持って鑑賞し、その深い興味を持つ姿にやりがいを感じた。」と王文強氏は話した。
王文強氏のイベントでは、現在の中國の発展や地方の魅力を紹介している動畫も多く取り入れ、中國を訪れたことがある観客は現在の中國の発展ぶりや美しい景色、豊富な文化に驚き、「もう一度中國に行きたい」と話した。
中日蕓術家の共同制作により文化交流を推進
王文強氏は、中日伝統蕓能は歴史的にも多くの共通點があり、しかし殘念ながらその共通性についての認識は深くなく、王文強氏はまずは蕓術家同士の交流の重要性を考えた。日本の蕓術家と共同制作できれば、2つの文化を1つの蕓術作品の中で融合させることができ、文化を伝える上で大きな意味があると考えた。そこで、彼は日本の蕓術家、蕓術団體と共同で企畫し、中日の伝統蕓能や変面蕓術と他蕓術とのコラボイベント等を多く開催した。
2019年に上演した初の中日合作劇『羅生門』の中で、変面の舞臺演技手法を芝居の中に取り入れ、また日本舞踴家と中日の立ち回り表現について取り入れ、演出効果を高めた本作品は観客から「中日蕓術の新しい分野だ」と好評を得た。
変面蕓術の真の伝承と発展の為に
変面はお面が次々と変わる、その神秘性的な魅力から日本人にも人気が高い伝統蕓能だが、それによって近年のインターネットの発展に伴い、多くの外國人が衣裝、道具、マスクをネットで購入し自分で學ぶことができる。中には、いい加減に作られた動畫で上っ面だけの知識を學び、あちこちで変面を披露している人も少なくない。プロの役者であり文化の伝承者として、王文強氏はそのことを大いに懸念し、中國の変面蕓術が國外でこのように発展していくことに危機感を抱いていた。彼は、「専門的な中國伝統蕓能の基礎トレーニングと指導を受けずに行う公演は、日本の観客の変面蕓術への理解と、価値に対する評価を大きく下げることになる。」
ちょうどその時、変面の初歩技術を習得した日本の青年から連絡があり、彼から學びたいと熱心な申し出があった。王文強氏は変面の日本での現狀を熟慮し、熱意あるこの異國の弟子を受け入れ、最も基本的な柔軟性を高めるトレーニングや、伝統劇の基本所作から教えることにした。王文強氏は、「変面はただお面が変わるだけではなく、基礎と専門知識を踏まえた身體表現は勿論、変面という蕓術に対する精神的な理解を通じて、日本の観客に本當の変面の魅力を伝えたい」と話した。
王文強氏は「今後変面の文化を守り伝承していく為にも、「中國変面蕓術研究センター」を設立し、関連知識の紹介や、変面の蕓術的価値を高める研究?創作を行っていきたい」と話した。