中國では60歳以上の人口が2億6400萬人に達しました。定年後の生き方をめぐり、最近、75歳のローラースケート?スケートボード名人のおばあちゃんが話題になっています。
楽器を弾きながら、歌を歌いながら、または頭の上に水槽やペットボトルを乗せたまま、颯爽と滑るのは吉林市に住む呉秀英さん。
毎朝、スケートボードで家から2キロ離れた朝市へ買い物に向かうのが、呉さんの日課です。買った野菜などは、両手を広げて持ったり、腰回りにぶら下げたりして滑って帰ります。その様子はまるでサーカスのパフォーマーのようです。
呉秀英さん
こんな呉さんとローラースケートとの出會いは2003年、彼女が57歳の時のことでした。その年、元看護士の呉さんはガンが見つかり、手術を受けました。その後、自宅療養中の呉さんは孫の付き添いでローラースケートの會場へ行きましたが、そこで自分も滑れるようになりたいと練習を始めました。娘や息子たちからは反対されたものの、夫は「心身の回復に良いのでは」と思い、背中を押しました。
呉さんは當時のことについて、「バランスを保ち、両足を腰幅に開いて左右に動かす。毎日、ローラースケートのことで頭がいっぱいになり、病気のことはすっかり忘れてしまった」と微笑みながら振り返りました。
猛練習を続けて半年間ほどで、公園で自由に滑れるようになった呉さんは、ただ滑れることに満足せず、次々に難しいチャレンジに挑戦しました。2017年には、ローラースケートの靴を履いたまま、山東省の泰山を10時間半かけて頂上まで登った経験もあります。最近では、レパートリーを増やすために、スケートボードも始めたということです。
街角や公園を滑る彼女の姿を見て驚く市民もいますが、呉さんは「足を止めない。自分がもう年だとは信じない。やりたいことはやり、どんな時も悔いは殘さない」と笑いながら、人生の信條を明かしました。