有人宇宙船「神舟17號」の乗組員が30日、地球に帰還する。中國月探査事業の月探査機「嫦娥6號」が5月上旬に打ち上げられる。これらは、中國の宇宙技術の米國との差の縮まりを示すものだ。アメリカ航空宇宙局(NASA)のネルソン局長は、中國の過去10年の宇宙事業の発展は驚異的で、米國は積極的に行動しなければ數年內に中國に抜かれる可能性があると警告した。実際に中國と米國は宇宙飛行士による月上陸のペースを上げている。シンガポール華字紙「聯合早報」が伝えた。
米國の宇宙飛行士は1969年に月上陸に成功していた。50數年後、米宇宙飛行士の月回帰は依然として難航しており、中國が急激に追い上げている。中國有人宇宙事業弁公室によると、新世代有人ロケット、新世代有人宇宙船、月面著陸機、月上陸服などの製品を積極的に開発中で、発射場関連のテスト発射施設及び設備などを新設中だ。中國はさらに國際月科學研究ステーションを建設する。米國のアルテミス2號及び3號のミッションが2025年もしくは26年に成功すれば、中國より先に再び宇宙飛行士を月に送り込むことができる。
中國は宇宙ステーションの建設や月探査事業などを著実に推進中で、米國との差を縮めようとしている。しかしロケット打ち上げの効率及びコスト管理やスターリンクの構築などで、米國に大きく遅れを取っている。しかし中國も積極的に自國の「スターリンク」構築中だ。中國航天科工集団宇宙工學総體部は23年7月、超低軌道通信?リモートセンシング一體型衛星ネットワーク「楚天」の建設開始を宣言した。今年と來年に9基の衛星を打ち上げ業務検証衛星群をつくり、26?30年に大規模ネットワーク構築を行い、300基の衛星によるネットワーク構築飛行を完了する。可視光、高スペクトル、赤外などのマルチタイプ24時間リモートセンシングサービスを提供し、最終的に世界10分以內の即時業務反応能力を形成するという。
近年の中國の宇宙テクノロジーの急成長を見ると、ネルソン氏の危懼も理解できる。しかし中國がわずか數年で米國を追い越すとは誇張かもしれない。ネルソン氏が中國に抜かれるという緊迫感を強調したことには、NASAの経費を増やすよう議會に促す狙いがあると見られる。
?中國網日本語版(チャイナネット)?2024年4月30日