| 世界金融危機は現(xiàn)在、中國経済の複雑性をさらに深めようとしている。過去の経済危機では、特定産業(yè)內(nèi)で減産や価格制限を行ったり、特定分野の産業(yè)化で経済成長のポイントを作ったり、輸出の増加で経済の減速に対応したりという措置が取られてきた。だが今回の危機は、このような措置では対応しきれない。我々が求められているのは、さまざまな要素が複雑にからみあい、數(shù)量と程度を科學的にうまく把握しなければならない新たな処方箋、國內(nèi)住民の消費拡大である。「京華時報」が伝えた。
國內(nèi)住民の消費をどのように拡大すればいいのか。その答えとは、就業(yè)を増加させ、低所得者に減稅や賃金増加の措置を取ることだ。
政治経済學の基本的原理によると、経済危機の本質(zhì)は生産過剰だ。健全な経済體では、生産と消費はほぼ平衡を保っている。人間の體でも、骨格や筋肉の成長にはたくさんの栄養(yǎng)を取らなければならないが、消化系統(tǒng)や排泄系統(tǒng)も栄養(yǎng)摂取量と見合った働きをする必要がある。中國の貯蓄の過剰に対する歐米の非難が話題となった。これらの非難は禮に欠け、自らの失敗を他人に転嫁するものとも思える。我々もこれに対しては斷固として反対する。だが我々が理解しなければならないのは、米國の癥狀が消費過剰の引き起こした深刻な「脫水狀態(tài)」だとすれば、中國の癥狀は貿(mào)易不振による「腹部膨張」だと言えるということだ。世界が直面している金融危機が同一のものであるにもかかわらず、両國の問題の性質(zhì)は全く異なっている。
グローバル貿(mào)易や投資流動性の増加と賃金増加の減速から、中國ではここ數(shù)年、世界各國と同様、生産コストが労働力から資本に傾斜していた。中國の賃金総額がGDPに占める割合はわずか40％前後。企業(yè)の競爭力が高まる一方、労働者の可処分所得は下降する傾向にある。その結(jié)果、中國の消費がGDPに占める割合は90年代中期の45％前後から現(xiàn)在は約35％にまで下がった。消費能力の低下はさらに悪化する可能性がある。金融危機の打撃を受け、農(nóng)民工（出稼ぎ労働者）2000萬人が新たな失業(yè)者となっている。低所得者やその家族はどうやって消費を増加させるのか。政府はこれに対し、一連のプランを打ち出したが、その中心となる考え方は、「就業(yè)を増加させ、內(nèi)需を牽引（けんいん）する」ことだった。4兆元の投資計畫や産業(yè)振興計畫などの措置の主要な作用は「消化を助ける」ということ。つまり、就職を増やし、企業(yè)の生産能力を消化することだ。
最近の報道によると、関連部門は現(xiàn)在、個人所得稅への突っ込んだ改革を準備している。その目標は、「分類」と「総合」を結(jié)びつけた個人所得稅制を構(gòu)築すること。個人所得稅の課稅起點を引き上げるといったシンプルな調(diào)整にとどまらない改革となる見込みだ。個人所得稅改革は低所得者層にとっては稅負擔の軽減であり、民心を得た改革となることは間違いない。社會のほとんどを占める低所得者の負擔を軽減してこそ、人々の消費能力を向上させることができるからだ。だが減稅の力には限りがあり、政府には2つの分野での措置を取ることが期待されている。まず、社會保障ネットワークによるリスク回避能力を向上させること。次に、一般従業(yè)員の賃金を増加させること。消費不足という問題を根本的に解決するにはこの2分野の措置が不可欠だ。
「人民網(wǎng)日本語版」2009年2月9日 |
