ある建築設計図がこのほど、オンラインで配布された。誰もがこの設計図を見て、その奇抜さに仰天するに違いない。「中國青年報」が伝えた。
設計図には、段々畑のなかに建てられた巨大で奇抜な建築群が描かれている。建物には、灣曲したもの、変形したもの、傾斜したもの、木の枝のようなものまで様々だ。設計図をオンラインで配布した北京のMAD建築事務所の説明によると、同事務所は昨年夏、11人の海外若手建築家を集め、貴陽市の「花渓CBD(Central Business District:中心商務區)設計」で、都市と自然を一體化した都市建設実験をスタートしたという。
貴陽市中心部から17キロメートル離れた花渓區は、優れた生態資源、豊かな民族?観光?文化資源で知られている。中國で最も発達が遅れている省のひとつである同省の中心部近郊にCBDを建設すること、しかも想像の域を超えたデザインの建物を建設する試みは、結局は「機上の空論」に過ぎないのだろうか? それとも西部開発をけん引する新コンセプトとなり、偉大なアイディアになることができるのだろうか?
MAD建築事務所は2008年、11人の海外若手建築家に呼びかけ、設計について現場での討論を行った。
MAD建築事務所は、中國は今や、世界の「都市実験室」となっているという見方を示し、「これは、都市未來に関する少し早めの実験です。成功しても失敗に終わっても、中國式都市建設に対して貢獻できます」とコメントした。専門家によると、海外建築事務所の設計費は少なくとも2萬ドルから4萬ドルにおよび、遠路はるばる貴陽まで來ての「実験」にかかる費用ははかりしれない。
MAD建築事務所広報擔當の陳さんは、今回のプロジェクトの一方の當事者は、現地政府ではなく、不動産ディベロッパーだと明かした。各方面に確認したところ、貴陽市には今のところCBDプロジェクトなど存在しないことが判明した。花渓區の都市建設を擔當する羅松華?副區長によると、CBDプロジェクトについて耳にしたことは全くないという。