韓國『中央日報』は16日、韓國の軍事関係者の話として、國連安全保障理事會が韓國哨戒艦「天安」沈沒事件に関する対朝鮮制裁を科してから、米韓共同軍事演習を実施する方針であることを伝えた。韓國は6月7日から10日まで共同演習を実施する計畫だったが、2-3週間延期すると発表。當初の計畫で、米軍は原子力空母「ジョージ?ワシントン」と原子力潛水艦を演習に派遣するとしていた。
すでに「日常茶飯事」となっている米韓共同軍事演習は、これまでは朝鮮半島の東部海域である日本海で実施していたが、作戦半徑が中國本土に達する黃海で米空母が武力を示威することは非常に珍しい。そのため、今回の共同演習は朝鮮を目標としたものだが、國外メディアはここ數日、中國の反応を推測しており、黃海が一時注目を集めた。現在、空母が出動するかどうかについて、米國側と韓國側の見解は異なる。韓國は空母は必ず出動すると強調するが、米國はあいまいな態度を示している。
アナリストは、今回の米韓共同軍事演習は韓國哨戒艦「天安」沈沒事件が直接的な理由だと見ている。事件後、韓國政府は朝鮮を強く批判し、事件を國連に上程した。朝鮮はそれに反撃し、「現事態を戦爭局面とみなす」と主張した。米國が黃海に空母を出動させるのは、戦爭の勃発を防ぐためでもある。
米國防省は、米海軍が韓國側と協議を行い、対潛?海上封鎖訓練を共同で行うことが決定したと発表した。対潛訓練には第七艦隊が參加する。ホワイトハウス報道官のロバート?ギブス氏によると、大統領は、軍の指揮官は韓國と密接に協力し、韓國が受けるであろう侵略を食い止めるよう指示した。日本政府も國連安保理で、米韓両國と協力し、「天安」事件に共同で対処することを表明した。これは事件発生後、日米韓3國の朝鮮に対する制裁措置ではもっとも強力な措置であるとの分析もある。
朝鮮半島情勢が「外交戦」に突入したこのときに、米空母が黃海に入れば、米韓は朝鮮半島の情勢をより緊迫化させることになるだろう。
國防大學の李大光教授「中國は冷靜に対応すべき」
米國の空母が黃海に入れば、中國の戦略と近年の沿岸防衛の発展を探ることになるのではないか。
前回、米國の空母が黃海に入ったのは1994年10月だった。當時、米國は臺灣に戦闘機「F-16」を売り、その後に銀河號事件が発生したため、中米関係は悪化し、雙方は一切の軍事交流を絶った。朝鮮は日米が提案した軽水爐の検査と交換を拒否したため、米國は空母キティホーク戦闘群を黃海に進め、朝鮮西海岸を封鎖するよう命じた。中國側に何の通知もなく、「キティホーク」は中國海域の境界を航行し、中國の潛水艦と遭遇し、両國の戦闘機は一時空中で対峙した。米海軍はこの出來事を「第二次世界大戦後の米海軍の西太平洋區域におけるもっとも突発的な海上接觸」としている。