普天間基地移設問題は日米両國関係の対立の焦點といえる。中國人には、普天間空軍基地についてなぜ日米が爭うのかよくわからないだろう。新中國成立後、外國軍と外國の軍事基地はすべてなくなった。また、中國の空軍基地は市の中心から離れた郊外に建設される。近年都市の拡大にともない、騒音問題が取りざたされるようになった。しかし米軍の普天間空軍基地とはわけが違う。
普天間基地は沖縄県宜野灣市の中心にある。グーグルアースで普天間基地を眺めると、空軍基地の飛行場周辺には住宅が密集している。普天間基地は現在主に海兵隊のヘリコプターが飛んでいる。ヘリコプターの騒音はそれほどでもないが、冷戦ピーク時にはジェット戦闘機が離著陸していた。おそらく周辺住民は休むこともできなかっただろう。
日本は國土が小さく、人口密度が高いことで知られ、日本の文化は人と自然の調和を大切にするが、普天間基地は住宅地にあり、住民はいつ航空機が墜落するかもわからない恐怖に曝されている。これだけ生活に深刻な影響を與えているのに、日本人から強い反対の聲が出ないわけがない。昨年、普天間基地移設をめぐる紛糾の末、鳩山政権は崩壊した。今後、首相の1人や2人がこの問題で退陣してもおかしくない。
日米は現在、普天間飛行場を名護市辺野古キャンプ?シュワブへ移す計畫だ。キャンプ?シュワブは沖縄東北部にあり、普天間飛行場からは東北方向に直線距離で40キロ離れている。普天間に比べて周辺住民はかなり少なく、移設の一定條件を満たしているといえる。ただ、航空設備の支援施設がほとんどない。移設する場合、飛行場の再建を意味する。日本のメディアは、キャンプ?シュワブ周辺住民が飛行場整備に抗議するため、行動を開始したと報じた。
昨年4月25日、10萬人近くが沖縄からの普天間基地撤退をスローガンに掲げ、沖縄南部で集會を開いた。日米両國の現狀からすると、この目標実現は難しい。結局は首相が退陣に追い込まれるだけだ。しかし住民のこのスローガンの裏に、民衆を利用して米軍基地を締め出す目的がないとは言い切れない。
今日は普天間、明日は嘉手納。今日は沖縄島、明日は全日本からの撤退。米軍移転後、殘された普天間基地の施設はどうなるのか、これに觸れるメディアは少ない。日本の経済狀況からすると、不動産取引は難しいだろう。普天間にしても嘉手納にしても、戦時中は日本軍の軍事基地だったことを忘れてはならない。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2011年10月27日