◇南中國海の領土問題には介入しない
黃巖島をめぐる中國とフィリピンの領土紛爭について、パネッタ國防長官は「米國の政策は明晰かつ連続的」と強調。「米國は各國が冷靜さを保ち、外交ルートを通じて問題を解決することを望んでおり、挑発や威嚇、武力に反対する」と話した。領土紛爭では「どちら側にもつかない」立場を表明し、「この立場をフィリピンだけでなく、中國側にも表明する」とした。
◇「中國包囲」は「非現実的」
米ホワイトハウス國家安全保障會議(NSC)のベーダー?アジア上級部長は、「米國が中國とフィリピン、ベトナムなどの領土紛爭に巻き込まれるのは“ばかげたこと”」と指摘。
米國防省のウイリアム元擔當官も、米國がアジア太平洋の同盟國と「中國を包囲」するのは「非現実的」と語る。まず、今のアジア太平洋の安全保障構造は冷戦時代と本質的に異なる。アジア太平洋各國はかなり相互依存性が高く、一挙両損か一挙両得の狀況にある。次に、米國のアジア太平洋の同盟國であっても安全保障上の利益は必ずしも一致しておらず、各國にはそれぞれ安全保障上の課題と軍事戦略がある。第三に、これが最も重要なことだが、アジア各國は米國の軍事的存在を通じてアジア太平洋の安全を確保したい一方で、中國の巨大市場に繁栄へ導いてもらう必要がある。そのためアジアのほとんどの國は、中米のどちら側につくかをはっきり選択したくない狀況にある。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2012年6月4日