■「なれなれしく取り入る旅」で目的達成は困難
廉氏は「安倍氏は就任早々今年1月に訪米する方針を表明したが、意外にも米側に口実を設けて拒絶され、門前払いを食らった。その後様々なルートを通じてようやく本決まりとなった。今回安倍氏には次のような思惑がある。第1に、なれなれしく取り入って関係を改善する。日米関係は民主黨政権の『脫米入亜』、特に『普天間摩擦』によって冷卻化した。自民黨は政権獲得後、この狀況を転換させようとしている。第2に大きな手みやげを持っていき、懸案を解決する。日米両國間には近年、解決困難な懸案がいくつかある。例えばTPP問題では、経済界は積極的な姿勢だが、自民黨としては承諾が難しい。このため安倍氏は米國産牛肉の輸入規制を緩和することで、TPP交渉參加表明を延期することへの理解を求めることを決めた。安倍氏は米側に集団的自衛権の解釈見直しのメッセージも伝える。第3に見かけだけ立派な旗を掲げて、支持を得る。中日関係の改善は安倍內閣にとって重要な外交課題だが、安倍氏は中國との直接接觸を図るのではなく、回り道して米國の支持を得て、交渉のカードを増やした後に、中國とつきあおうとしている」と指摘した。
廉氏は「自民黨內の反対派は、農産物を自動車輸出の犠牲とすることは斷じて認めないと明言している。黨內の『農業族』議員をどう説得するかは、安倍氏にとって厳しい試練だ。このほか、普天間問題が解決されなければ、日米同盟の絆を取り戻すのは恐らく難しい。中日関係については、やはり誠意があって初めて改善が可能になる。他國の助けを借りるのは、結局得策でない。このため今回の安倍氏の訪米が所期の目的を達成するのは困難と思われる」と指摘した。
「人民網日本語版」2013年2月22日