冷戦時(shí)代は米國(guó)がEUの後を追って環(huán)大西洋自由貿(mào)易圏をつくろうとしていた。だが今ではEUが米國(guó)の後を追って貿(mào)易と投資を含むTTIPを手がけている。この変化自體が、米歐の戦略面の考えの違いを反映している。EUは國(guó)際競(jìng)爭(zhēng)の中で前をオオカミ（米國(guó)）、後ろをトラ（新興國(guó)）に挾まれていると強(qiáng)く感じている。TTIPの推進(jìn)に力を入れるのは、トラと手を組んで既得権益を維持することを選んだことを示している。これは米國(guó)のアジア太平洋回帰に対する戦略面の反応でもある。政治屋たちはTTIPの力を借りて政治的な得點(diǎn)を稼ぎ、EUが孤立していないことを示し、再び虎の威を借りて世界を指導(dǎo)することを期待している。3期目を目指す中、バローゾ委員長(zhǎng)はTTIPに賭けることを決めた。

EUの交渉目標(biāo)は米國(guó)との貿(mào)易?投資を増やし、市場(chǎng)參入の許可、規(guī)則面の協(xié)調(diào)、世界標(biāo)準(zhǔn)の確立を通じて雇用と経済成長(zhǎng)を促進(jìn)することだ。投資、消費(fèi)、輸出が牽引する経済成長(zhǎng)において、EUは輸出にしか望みを託せない。このため自由貿(mào)易協(xié)定（FTA）、特にTTIPを経済的?戦略的苦境を脫するための切り札とみなしている。EUが溺れる者は藁をもつかむ思いで、一心不亂にFTAを推進(jìn)するのは、まさに米國(guó)の思うつぼだ。EUがアジアで中國(guó)を避けて韓國(guó)、シンガポールと交渉を妥結(jié)し、日本、インド、ベトナム、マレーシア、インドネシアと交渉を進(jìn)めるのは、客観的に見て米國(guó)のアジア太平洋回帰戦略に呼応したものだ。

TTIP交渉は関稅減免以外に、市場(chǎng)參入の許可と規(guī)制?監(jiān)督法規(guī)、非関稅障壁、市場(chǎng)規(guī)則という3つの鍵となる問題の解決に盡力する。ひとたび歐米が製品技術(shù)標(biāo)準(zhǔn)を統(tǒng)一すれば、世界に重大な影響を與え、新たな國(guó)際標(biāo)準(zhǔn)となる。妥結(jié)した場(chǎng)合TTIPは新たな國(guó)際貿(mào)易、投資ルールの基礎(chǔ)となり、國(guó)際ルールの制定全體に影響を與え、環(huán)太平洋パートナーシップ（TPP）協(xié)定と共に、中國(guó)がグローバル化に參與するのに必要なコストを大幅に引き上げる。TPPは理論上は中國(guó)を排斥するものではない。だが米國(guó)とEUは経済的隔たりがより小さいため、TTIPはTPPより妥結(jié)が容易であり、戦略面の中國(guó)締め出し効果が一段と目立つ。中國(guó)は再建された西側(cè)に再び直面せざるを得なくなる。EUとのFTAまたはBRICSのFTAによってこれを解消できるかどうかで、中國(guó)の戦略的知恵が試されることとなる。

◆は木へんに危

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2013年6月19日