「戦爭の記憶を呼び起こす8月に続き、9月は中國との関係を振り返る季節(jié)である」。日本の釣魚島(日本名?尖閣諸島)「國有化」の茶番から1周年に際し、日本の「朝日新聞」がこのように整理している。昨年9月11日から今まで、凍てついた中日関係は、「行き來するのは非難と抗議の応酬だけ」といわれるようになっている。11日、日本の外務(wù)省は駐日中國大使を呼び出し、中國の海洋監(jiān)視船7隻が釣魚島12海里海域に侵入したと抗議した。これは、1年に中國の公船が59回目の釣魚島定例巡航だった。少なからぬ國際的報道機関は、「日本が釣魚島に対する長期的獨占管轄」を打ち破った中國は疑いなく勝者だと信じている。では日本は敗者なのか。防衛(wèi)予算の増加、自衛(wèi)隊の権限拡大、參議院選挙の勝利など、安倍政権はこの1年間「中國の脅威」を言い訳としてうまく利用してきた。10日、日本の內(nèi)閣官房長官は、釣魚島領(lǐng)土問題について強硬な口調(diào)で「決して譲歩せず、毅然とした対応をし、斷固守る」と言い放っている。環(huán)球時報が伝えた。
釣魚島に公務(wù)員常駐も選択肢という日本
10日、中國と日本の監(jiān)視船14隻が釣魚島海域で激しい駆逐戦を繰り広げた。中國海上監(jiān)視船7隻による船隊は、この日の午前、釣魚島8海里の領(lǐng)海內(nèi)で巡航を行い、日本の海上保安庁も7隻の監(jiān)視船を派遣して、監(jiān)視と阻害を行った。日本側(cè)は中國船にこの海域から離れるように警告したが拒否された。中國の監(jiān)視船は日本に対して「ここは中國管轄の海域であり、日本の船舶は中國の主権を侵犯している」と警告した。共同通信によれば、11日は日本が釣魚島を「國有化」してちょうど1周年に當たり、中國國家海洋局は10日、釣魚島周辺で大規(guī)模巡航の開始を宣言した。このことは中國側(cè)がこの敏感な時に日本に対する圧力をかけ、主権要求を強硬に表現(xiàn)しているという。
同様の力の拮抗は両國の外交舞臺でも演じられている。日本の斎木昭隆外務(wù)次官は10日、外務(wù)省に駐日中國大使を呼び出し、中國側(cè)に対する抗議を申し立てた。菅義偉內(nèi)閣官房長官はその後、中國の行為に対して「極めて遺憾」としている。菅氏はまた公式の場で日本政府は「冷靜に対応し、我が國の領(lǐng)土、領(lǐng)海、領(lǐng)空を斷固として守り抜く」「主権の問題について譲歩することは決してない」と述べ、日本が釣魚島に公務(wù)員を派遣し、常駐させる可能性について聞かれると、菅氏は「これは選択肢の一つだ」と答えている。中國外交部(外務(wù)省)は、中國は釣魚島に対する主権を守る決意と意志を決して揺るがせないとコメントしている。中國の公船が、中國の釣魚島を巡航することは、釣魚島海域の管轄権を正常に行使する公務(wù)活動である。中國は日本の中國の領(lǐng)土主権を侵犯する、行き過ぎた行為を決して容認しない。日本が挑発してくれば、それに伴うすべての結(jié)果を受け入れなければならない。ロイター通信は、日本の態(tài)度表明は昨年と同じで、中國を激怒させることは必至だろうとしている。
もしかして日本を「遺憾」に感じさせているのは、中國が與え続けている「軍事的圧力」にあるのかもしれない。日本経済新聞によると、日本の防衛(wèi)省統(tǒng)合幕僚本部の報告で、ある國籍不明の無人機が東海上空に侵入し、釣魚島付近を旋回した。日本は中國の無人機ではないかと疑い、航空自衛(wèi)隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)して対応した。8日、中國の護衛(wèi)艦2隻が太平洋を沖縄本島と宮古島の間の海域を通って東中國海に戻った。同日、中國の爆撃機2機が沖縄本島と宮古島の間を飛行し、自衛(wèi)隊が緊急発進して対応したという。
「中國は日本を片隅に追いやろうとしている」。このように論ずる「産経新聞」は10日の論説は、中國人から見れば「盜人が他人を盜人呼ばわりする」ようなものだ。論説は、11日は敏感な時期で中國はおそらくさらに大規(guī)模な「報復(fù)措置」をしかけて主権の宣言をするだろう。日本の防衛(wèi)関係者及び外務(wù)省はすでに準備を進めており、しっかりと対応している。「いささかの怠慢も許されない」と衝突事件発生に用心するよう呼び掛けている。共同通信は、日中間の「力と力」の拮抗が表面化しているが、日本の釣魚島における実効支配は、すでに揺らぎ始めている。安倍政権が最も警戒しているのは、大規(guī)模な中國漁船が釣魚島に近づき、漁民が海上保安庁の監(jiān)視ネットワークをかいくぐって上陸することだ。そのあと、中國政府は「自國民の保護」という名目で釣魚島に接近して上陸すると、日本の「実効支配」は崩れ去ってしまう。韓國紙?アジア経済は、中國は10日に大規(guī)模な軍事演習を予定しており、4萬人の兵力で長距離攻撃の演習を行う。これは日本に対する「軍事警告」である。釣魚島「國有化」から1周年、中日関係のマイナスエネルギーは再びピークを迎えていると伝えた。
韓國の聯(lián)合通信は、中國の習近平國家主席がG20サミットで安倍首相に溝を適切に管理?コントロールし、問題を解決する方法を探るべきだと語ったと伝えた。これは実際には日本に釣魚島の主権紛爭の存在を認めるように要求したものだが、安倍首相はオリンピック招致成功の後、すぐに「歴史的にも國際法的にも、釣魚島は日本の領(lǐng)土である」と表明している。中日両國は現(xiàn)在、どちらも強硬な対外政策をとっており、両國の一致點を探すのはますます難しくなってきている。中日関係の緊迫の度合いが増しているものの、米國の介入があるため、武裝衝突などの極端な事件が起こる可能性はあまりないだろう。國家海洋局関係者によると、釣魚島海域は現(xiàn)狀、世論の場でこのようにつばぜり合いが続いているが、対峙は基本的に外交管理の範囲にあり、制御可能な狀態(tài)にある。
危機管理の試金石として重要な局面
ラジオ局「ロシアの聲」は10日、ロシアのモルグロフ連邦外務(wù)次官は、ロシア連邦は中日の領(lǐng)土紛爭で中立の立場をとるとして、東中國海と南中國海の領(lǐng)土紛爭も穏やかに両國で解決してほしいと語った。
朝日新聞は、9月は日中間でいくつかの事件が発生した月だ。18日は「九?一八事変」(柳條湖事件、満州事変)記念日、29日は日中國交正常化記念日、3日は中國では戦勝記念日とみなされている。現(xiàn)在、これに11日が加わっている、と伝えた。中日問題の情報通によると、目下、ハイレベルの意思疎通はあまり順調(diào)でなく、日本側(cè)は態(tài)度表明があいまいで、前後に矛盾があったりして誠意が感じられないときもあるという。
「日本が次にどんな手を打ってきても我々は対応するプランを持っている」と中國社會科學院日本外交研究室の呂耀東主任はいう。安倍政権が行き過ぎた行動に出たり、あるいは釣魚島に公務(wù)員を派遣するようなことがあれば、権利保護を強化するのが中國の唯一の選択だ。中國現(xiàn)代國際関係研究院日本所の劉軍紅研究員は「安倍首相は、言葉は強硬だが、実際のところは困っているはずだ。中國市場に高い期待を持つ日本企業(yè)が安倍政権に効果的に圧力をかければ、日本の內(nèi)閣は考えを変える可能性があるだろう。ただし、劉研究員は「安倍首相の考えを改めるきっかけを作れるのは、海外ではなく、日本國內(nèi)しかない」と語る。(編集EW)
「人民網(wǎng)日本語版」2013年9月13日