中國の周辺外交は最近ハイライトが多い。先日、習近平國家主席と李克強総理が立て続けに東南アジアを訪問した。また、ロシア、インド、モンゴルの首相が同時に訪中を開始した。この異例の狀況は「偶然」であると同時に「必然」でもある。(文:王羽?國際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載)
偶然と言うのは、3國首相の訪中時期が決して入念に設定したものではなく、単なる外交日程の調整の結果だからだ。日本メディアが「中國は日米の構築する対中『包囲網』の突破を図っている」と大げさに宣伝するのは、悪事をはたらいたがゆえに不安を抱き、盜人が逃げおおせるために他人を盜人呼ばわりするがごときその心理を物語るのみだ。
必然と言うのは、中國の國力と國際的影響力の高まりに伴い、周辺諸國が対中関係重視の姿勢を強めているからだ。同時に、長年周辺外交を重視してきた中國の努力も効果を生じ始めている。
その1、中國と周辺諸國の感情は親密さを深めている。ロシアのメドベージェフ首相は訪中時に新華網を通じて中國のネットユーザーと交流した。こうした斬新な日程は、ロシアの指導者が中國の民意を重視し、ロシアおよび中露関係に対する中國民衆の見方や期待の理解を望んでいることを意味している。両國はまた、人と人との交流が両國関係の重要なレベルの1つであり、両國関係の長期的発展に影響することを認識している。このため中露は人的?文化交流を強化し、両國関係の基礎を突き固める。
その2、中國と周辺諸國の協力は実効性を強めている。経済?貿易協力は3國首相訪中の重點だ。世界経済の回復が緩慢で、西側主要國が危機から抜け出せずにいる中、3國と中國が経済?貿易協力を強化するのは合理的かつ必然的な選択だ。