2020年は「小康社會(ややゆとりのある社會)」を全面的に実現する年であり、貧困脫卻への取り組みの総括の年でもある。省級地方両會が現在各地で開かれる中、各省における脫貧困堅塁攻略に注目が集まっている。
「脫貧困堅塁攻略は全面的に完了」、「貧困層の移住支援は基本的に完了」、「貧困地域の『両不愁三保障』(衣食の愁いなく、義務教育と基本醫療、住宅の安全を保障する)問題はすべて解決」……。西蔵(チベット)自治區は政府活動報告で昨年の取り組みを振り返りこのようにまとめた。
実際19年末にチベットはすべての県と區で貧困を脫卻したと発表。
昨年12月23日にチベット自治區脫貧困堅塁指揮部が発表した報告によると、日喀則市謝通門県など19の県(區)の貧困県(區)を脫卻、チベットはすべての県(區)で貧困を脫卻した。このことは、チベット自治區の貧困支援開発史上において大きな意義があるだけでなく、全國が一丸となって計畫通り全面的な「小康社會」を実現するための確かな基盤が築かれたということだ。
河北省の政府活動報告でも新たな進展が報告された。昨年を振り返り、重要課題である「両不愁三保障」の解決に力を入れて取り組み、殘りの1448の貧困村および13の國指定貧困県のすべて貧困を脫卻し、貧困扶助、貧困撲滅の著しい成果がみられた。
遼寧省では、省級両會(人民代表大會と人民政治協商會議)はまだ開かれていないが、すべての貧困県が貧困を脫卻したと公表。今月3日に開かれた脫貧困に向けた取組みに関する會議で、19年末時點で全省15の省級貧困県すべて、1791の貧困村すべてが貧困を脫卻し、貧困の発生率は、貧困者登録が始まった當初の5.4%から0.06%にまで低下したことが明らかになった。
省級両會が全國各地で今月次々と開催されるが、貧困撲滅への取り組みに関する數々の成果が報告されるだろう。
▽多部門で政策が打ち出される
政府各部門の年度活動會議においても、貧困撲滅の取組みに関する具體的な対策が昨年末から年始にかけて打ち出された。
昨年12月19日に開かれた全國貧困扶助開発工作會議では、「昨年度の取組みが全面的に完了すれば、19年は貧困人口が1000萬人以上減少、約340の貧困県が貧困を脫卻する見通し。貧困層の移住は基本的に完了した」と発表。
また、今年の貧困扶助に関する取り組みについて、殘りの貧困人口および貧困県の貧困撲滅を目指し、さらに貧困地域を掘り下げ、「両不愁三保障」問題を全面的に解決し、特殊な貧困人口の基本的生活を保障すると言及。さらに、産業、就業支援、移住後の継続的支援、思想面や技術面での支援を強化。脫貧困人口の貧困への逆戻り、準貧困層の貧困化を防ぐための健全な対策やメカニズムを構築すべきだと指摘した。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2020年1月17日