最近の日本の中國(guó)関連報(bào)道では、次のような中國(guó)イメージが固まりつつあるようだ。それは、中國(guó)は自由と民主の「公敵」で、世界は中國(guó)への対抗策で結(jié)束している、ゆえに日本政府はもっと厳しい対中政策に乗り出すべきだという論調(diào)である。
確かに、閉幕したばかりの先進(jìn)7カ國(guó)首脳會(huì)議(G7)サミット、北大西洋條約機(jī)構(gòu)(NATO)首脳會(huì)議などでは米國(guó)主導(dǎo)の下、いずれも中國(guó)を念頭にいれた文言の盛り込んだ聲明を出している。その詳細(xì)な內(nèi)容については、中國(guó)の外交當(dāng)局はすでに公の場(chǎng)で正式に姿勢(shì)を表明している。ここでは、日本の皆さんにただ二つの質(zhì)問を提起してみたい。まずは、西側(cè)諸國(guó)は本當(dāng)に対中國(guó)で一枚巖のように結(jié)束しているのか。次に、米國(guó)の中國(guó)抑止に追隨することは本當(dāng)に日本の國(guó)益につながるか。
G7サミット開催中、首脳宣言に「対中國(guó)」の文言を盛り込むよう、菅義偉首相はバイデン米大統(tǒng)領(lǐng)と「手分けして根回しに奔走」していた様子は、日本メディアが伝え、「中國(guó)への懸念」を東京五輪開催支持の取り付けと同様の扱いで、G7における菅首相の最大の成果とされている。
ただし、そうした報(bào)道に対し、「ワシントン発の大本営発表だ」、「米國(guó)はただ自國(guó)の覇権維持のため、人権や民主などの名を借りて、対中ロ包囲網(wǎng)を作ろうとしているだけ」、「仏大統(tǒng)領(lǐng)は、G7は中國(guó)の敵対クラブではないことを表明している」などと冷めた目でコメントするネットユーザーもいる。中國(guó)メディアも指摘しているように、G7メンバーの中、「関與」と「抑止」の両方の姿勢(shì)が見られる。新型コロナウイルス感染癥のパンデミックが続く中、人類が結(jié)束して対応すべき問題は山積している。そうした中にもかかわらず、世界を分?jǐn)啶工敕较颏丐葘?dǎo)こうとする米國(guó)と歩調(diào)を合わせ、米國(guó)追隨の行動(dòng)に出ている。パンデミックの中で、東京五輪が間もなく開催されるということと結(jié)び付けて考えると、ますます理解に苦しむ行動(dòng)としか言えない。
一方、最近の歐州で起きた動(dòng)きとは裏腹に、16日の北京では中國(guó)日本商會(huì)が「中國(guó)経済と日本企業(yè)」と題した白書の最新版を発表した。白書によると、新型コロナウイルス感染癥の影響を受け、世界各國(guó)に進(jìn)出した日系企業(yè)の2020年営業(yè)利益の見通しは軒並み下落し、中でも、「黒字企業(yè)」の割合は主要國(guó)平均では2019年調(diào)査の65.5%から16.6ポイントも低下し、過去最低の48.9%となったのに対し、在中國(guó)の日系企業(yè)は前年調(diào)査の68.5%から5ポイントの下落で踏みとどまり、63.5%という高い水準(zhǔn)を維持している。また、生産地の見直しなどに関する意向調(diào)査の結(jié)果、「見直し予定」が「ある」と回答した製造業(yè)企業(yè)は中國(guó)ではわずか7.2%で、「なし」と答えた企業(yè)は92.8%にも達(dá)する。白書は、「日系企業(yè)は経済がグローバル化し、サプライチェーンが複雑に絡(luò)み合った狀況の中、今後も中國(guó)とともに発展しようとしている」という姿勢(shì)も明らかにしている。
第二次世界大戦後、日本は日米安保條約に守られ、経済成長(zhǎng)に専念し、まばゆい経済成長(zhǎng)を?qū)g現(xiàn)した。冷戦が終結(jié)後、加速化する経済のグローバル化を背景に、改革開放で40年余りも続いた経済成長(zhǎng)を?qū)g現(xiàn)した中國(guó)との経済貿(mào)易往來(lái)中で、互いに協(xié)力とウインウインの関係を確立し、共に平和で栄えたアジアの創(chuàng)出に貢獻(xiàn)してきた。誇れる歴史と言える。もし今後の世界は、少數(shù)の國(guó)が願(yuàn)うような分?jǐn)酄顟B(tài)になれば、戦後日本の在り方の根幹が揺るがされることになると言える。
岐路に立つ世界の現(xiàn)狀に警戒を呼びかける動(dòng)きもある。6月15日付の「毎日新聞は」は「G7の対中國(guó)政策 世界の分?jǐn)嗾肖踏瑜Δ恕工阮}した社説で、「新冷戦」になれば日本は米中対立の最前線に立たされるとし、菅政権にそれを回避する外交努力を求めていた。
複雑性と不確実性が高まる世界において、日本は今後どこに向かっていくか。「他山の石」と言う言葉を思い出させる。米ニュースサイトの「デイリー?ビースト」の伝えたところでは、マクロン仏大統(tǒng)領(lǐng)は「EUは、『冷戦に戻りたい』バイデン大統(tǒng)領(lǐng)に追隨する考えはなく、対中國(guó)関係で獨(dú)立性を保つ。中國(guó)とのパートナーシップの構(gòu)築には率直さと尊重が必要だ」と明確に示している。また、メルケル獨(dú)首相は「中國(guó)を仲間に加えないと、解決策は永遠(yuǎn)に見つからない分野もある」と表明している。世界の複雑性が増す中、それでも互いにつながる方向へと導(dǎo)こうと努力し続けている力がある。
今こそ日本各界が冷靜になって、日本の向かうべき道、そして、中國(guó)や東アジアの隣國(guó)同士との付き合い方を落ち著いて考えるべき時(shí)ではないだろうか。(CRI日本語(yǔ)部論説員)
「中國(guó)國(guó)際放送局日本語(yǔ)版」2021年6月20日