中國(guó)の偉大な航海家と後世の人々に稱(chēng)えられている鄭和は600年前の西暦1405年から1433年にかけて、大船団を率い、7回も西洋に向けて航海し、その航跡は東南アジア、インド洋を経由し、紅海とアフリカの東海岸にまで達(dá)するものであった。
鄭和の遠(yuǎn)洋航海には、二つの顕著な特徴が見(jiàn)られる。まず、鄭和の遠(yuǎn)洋航海は平和と交流を旨とする航海モデルの代表格と言える。中國(guó)は三國(guó)?唐?宋の時(shí)代から、すでに南中國(guó)海の海路を通じて東南アジア?南アジア?西アジアをカバーする海上通商網(wǎng)の構(gòu)築を始めた。明代の初頭、南中國(guó)海の海域では海賊が頻繁に出沒(méi)し、明王朝の周辺の安定と貿(mào)易の展開(kāi)が大きく脅かされていた。海賊の略?shī)Z行為を取り締まり、諸國(guó)との矛盾を緩和させ、紛爭(zhēng)を平定し、東南アジアと南アジア地域の安定と海のルートの安全を確保することは、鄭和の遠(yuǎn)洋航海の主な目的であった。28年に及ぶ鄭和の航海家としての生涯において、自衛(wèi)のための短期の戦闘が3回あっただけで、一寸の他國(guó)の國(guó)土を侵略したこともなかった。これはまさに中華民族の「萬(wàn)國(guó)との協(xié)調(diào)をはかる」という人文的伝統(tǒng)を具現(xiàn)したものであるといえる。鄭和の遠(yuǎn)洋航海のいま一つの目的は政府間貿(mào)易であり、商品の価格は雙方の話(huà)し合いで決めることにしていたので、平等?自主?公平の貿(mào)易原則を具現(xiàn)したものであった。
鄭和の遠(yuǎn)洋航海はまた、中國(guó)と関連諸國(guó)との文化交流と文明の対話(huà)を促進(jìn)するものでもあった。鄭和の船団が錫蘭山（今日のスリランカ）を経由した際、地元住民の仏教信仰を尊重する旨を示して、お寺を建立したり、お布施をおこなった。こうした協(xié)力の事実を記録した「布施碑」は今もコロンボの國(guó)家博物館に収蔵されている。鄭和はイスラム教徒であったので、メッカ詣でも果たし、明朝と西洋のイスラム國(guó)との友情の発展のうえで大きな役割を果たした。
鄭和の遠(yuǎn)洋航海のモデルにつづいて現(xiàn)れたのは西洋の植民地航海のモデルである。その特徴は、貴金屬?土地の略?shī)Zと殖民統(tǒng)治を目標(biāo)とし、武力による征服を手段とし、地元の住民の信仰を無(wú)理やりに変えさせ、地元の固有の文化を壊滅してしまうことなどであった。イギリスの著名な歴史學(xué)者ジョセフ?ニーダム氏の論証によると、鄭和の船団は當(dāng)時(shí)の世界で最も強(qiáng)大なものであった。だが、征服と破壊を目的とする西洋の航海モデルとはまったく異なって、鄭和の船団が伝えようとしたのは平和?友情?互恵貿(mào)易と相互尊重の精神である。
鄭和は中國(guó)遠(yuǎn)洋航海のパイオニアであり、ある意味では、世界大航海時(shí)代のパイオニアでもある。鄭和がかつて訪れた東南アジア諸國(guó)では、現(xiàn)在においても鄭和を記念しており、これは鄭和の航海の世界での影響の大きさを端的に示すものである。
鄭和の遠(yuǎn)洋航海は、中華民族の畏れを知らぬ探検精神、開(kāi)放?包容の人文精神の表れであり、隣國(guó)と仲良くし、世界大同、平和の共有などの中國(guó)古來(lái)の社會(huì)意識(shí)の象徴でもある。これは、今日の中國(guó)が平和的な発展の道を確固不動(dòng)の姿勢(shì)で歩んでいることの歴史的な根源とも言えよう。鄭和の遠(yuǎn)洋航海は、人類(lèi)の歴史において、西側(cè)の社會(huì)ダービニズムが唱える弱肉強(qiáng)食のモデルのほかに、平等で互いに尊重しあい、調(diào)和を共有するという東方のモデルも存在することを物語(yǔ)っている。
「チャイナネット」2005年7月12日
