中國(guó)は今年6月、米國(guó)國(guó)債の保有額を251億ドル減らした。このニュースを中國(guó)人は喜びをもって迎えたが、米國(guó)にとっては警告にほかならならなかった。一方は喜び、一方は警戒することの背景には、それぞれの利益に基づく思考プロセスがある。中國(guó)にとってみれば、現(xiàn)在直面する問題は、外貨準(zhǔn)備構(gòu)造のアンバランスな局面を速やかに調(diào)整して、外貨準(zhǔn)備の安全性を高め、価値の維持や増大を確実にする、ということだ。
米國(guó)債は安全性や流動(dòng)性が高く、価値の維持はもとより価値の増大も可能なようにみえる。だが現(xiàn)在の不透明な局面では、米ドルの下落傾向が暗々裏に米國(guó)債の価値を引き下げている。こうした情況の中で、中國(guó)が米國(guó)債の保有額を減らすのは當(dāng)然のことといえる。
米國(guó)債の保有額減少は、中國(guó)が外貨準(zhǔn)備の多様化を追求していることの現(xiàn)れでもある。だが多様化は複雑な課題であり、現(xiàn)時(shí)點(diǎn)で少なくとも次の2つの課題に直面する。第一に、外貨準(zhǔn)備構(gòu)造について科學(xué)的な算定や評(píng)価を行い、利益の最大化やリスクの最小化を?qū)g現(xiàn)する必要がある。第二に、國(guó)際的ルールを熟知し、豊富な経営経験を備えた人材を速やかに育成する必要がある。
外貨準(zhǔn)備の多様化の背後には価値選択の多様化ということがある。多様化のためには、一定の割合で米ドルを保有する必要がある。なぜなら、これが中國(guó)が緊急時(shí)の國(guó)際的な支払い能力を確保するための基本的手段であり、國(guó)際的なホットマネーの流入?流出や債務(wù)の前倒し償還の要求といった金融の「異変」に対処する上で必要なことであるからだ。また一定の割合で純金を保有する必要もある、なぜなら、純金は國(guó)家の戦略的資源であり、最も安定した、最も基礎(chǔ)的な資産だからであり、いざというときに國(guó)家経済の強(qiáng)力な後ろ盾になりうるからである。さらには一定の割合でその他の安定した通貨、ユーロ、英ポンド、スイスフランなどを保有する必要もある。こうしてこそ米ドルの下落リスクをヘッジして、価値を維持することが可能になる。