林國本
中國の良質石炭資源のほとんどは內蒙古自治區、山西省など北部、北西部に集中しており、これまで華東地區や中部へはダンプ、鉄道車両、船舶などで長江一帯まで石炭を運んでいた。長江産業ベルト地帯ではこれを火力発電のエネルギー源として使っていた。しかし、冬場の暖房用のものを含めて、輸送量が急増し、輸送の手間、コストを考えると、北部、北西部で発電してそれを高圧送電ルートで現地へ、というやり方の方が手っ取りばやいのではないかということで、最近、內蒙古自治區から湖北省などへの超高圧送電ルートが完成した。送電の際のロスを差し引いてもこっちの方が比較優位があることは歴然としている。
世界でこのような超高圧送電ルートを構築している國や地域はごく少數らしいので、このシステムを將來的には輸出することも可能である。
內蒙古自治區などにしても、こうした“売電”による収益を効果的に生かして、區自體の経済の発展を促していくことも考えられるとともに、風力資源