マンデル氏はこれを踏まえ、安定した為替體系を確立することを提唱している。同氏はまず、ユーロとドルの比率は1ユーロ=1.3ドルが好ましいとする。この比率が1.25まで上昇すると、アメリカの連邦準(zhǔn)備制度がユーロを買うことでドルを1.3前後に抑え、1.4ドルまで下落した時はヨーロッパの中央銀行がドルを買うというものである。このようにして世界中の通貨を一定の為替レートに固定することができる。世界全體のGDPのうち25%をアメリカが、20%をヨーロッパ、10%を中國が占めており、この三つで55%にのぼることを考えれば、米ドル?ユーロ?人民元間の為替レートを固定化して安定的な「同一通貨區(qū)域」を作ることの意義は大きい。
「世界通貨區(qū)域」を作るとというのは、イコール通貨の多様化の否定ではない。世界通貨體系における為替レートの相対的な安定化は、世界経済に深遠(yuǎn)な意義がある。
「中國証券報」より 2012年6月25日