中國の宇宙科學技術者は1994年、月探査活動の必要性調査及びフィージビリティスタディを実施し、1996年に月探査衛星の技術方案研究を終わらせた。1998年には衛星の要となる技術の研究が終了し、引き続き更なる論証が行われた。2004年、中國は月探査プロジェクトを「嫦娥プロジェクト」と命名、プロジェクトを正式にスタートした。不死の薬を飲んだ嫦娥が月に昇るという神話は、中國ではよく知られた物語だ。
10年間にわたる準備期間を経て、中國の月探査プロジェクトは「周回」、「著陸」、「帰還」の3段階に分けて進められることが確定した。
第1ステップは「周回する」
第1ステップでは、中國初となる月探査衛星を打ち上げ、地球外天體まで飛行する技術を確立する。月探査衛星による月周回飛行を実現するほか、リモート技術を通じて月面の3D畫像を取得し、月面に存在する有用な元素の含有量や物質の種類について調査する。また、表土の特徴を調査するほか、月探査衛星の飛行プロセスにおいては、月と地球の宇宙環境を観測する。中國初の月探査衛星「嫦娥1號」は07年10月24日に打ち上げられた。