村上春樹の『ノルウェイの森』
1990年代入って以來、日本の文學作品を出版する面には2つの著しい特色がある。1、アニメ?漫畫作品であり、宮崎峻がその代表で、『鉄腕アトム』、『一休さん』、『花子ルンルン』など日本の一連のアニメ?漫畫作品が中國に進出し始め、今でもそれが続いている。1970年代以後に生まれた中國人に非常に大きな影響を及ぼし、彼らの幼年時代、少年時代の精神の糧となった。この年齢層の人たちは、その次の世代の中國人の日本に対する見方を変えたばかりでなく、大きな程度において彼らの先輩の日本に対する態度を変えることさえあったわけである。2、日本の大衆文化が中國に入ってきたことであり、最も代表的なものは村上春樹である。
村上作品が1990年代末期から中國に入ってきたこの10數年間に、村上作品を読むことはすでに中國の中産階層のメルクマールまたは記號の1つとなっている。私たちが見るには、村上春樹の非日本人読者の中で、現在までのところ、中國人が圧倒的多數を占めている。
村上作品は日本でもよく読まれていた。しかし、それには時代的背景があった。當時、日本のバブル経済が徹底的にはじけ、社會全體にイライラと閉塞感がみなぎり、その上日本人が背負っている負の歴史も加わり、彼らは麻酔を必要とし、村上春樹の作品はたまたまこのような役割を果たし、その作品には青春、追憶、愛情、感傷、忠誠などの要素を含み、読者がそれを読み始めると、とても心地良くなる。したがって、村上作品が1990年代の日本で大流行となり、その複雑性があるとともに、消費性もあった。
中國の中産階層の読者たちは事実上村上作品を読むことを1種のパフォーマンスとしての読書行為とみなしている。ほかでもなくこのような誤解が存在しているため、2007年に新星出版社が小森陽一氏の『村上春樹論 『海辺のカフカ』を精読する』を出版した。この著作は中國人が村上春樹の作品を理解し、現代の日本社會の中で村上春樹はバブル経済の崩壊と日本の歴史問題によってもたらされた疾患をどのように治療したのかを知るために解読の道を提供している。
「チャイナネット」2008年7月21日
?