中國人の個人観光ビザ発給條件が緩和され、日本の小売などの業界で得をしなかったところはないはずだ。7月が始まって間もない頃、政府が旅行ビザの制限を更に緩和した結果、商業界でも、更なる激しい観光客獲得競爭が始まった。
膨大な広告費がかかる小売業界などと比べて、ホテルなどの宿泊サービスは宣伝費が割安である。正に漁夫の利を得られるのを座って待っていればいいのである。新しいホテルも數多くオープンし、観光客に備え、新裝開店するところも現れ、あとは中國人観光客がお金を落としてくれるのを待つだけだ。
顧客を取り込むために、ホテルはおのおのの方法でアピール戦略を展開している。仙臺市青葉區の東北一の高さを誇るメインタワー上層階にある大手ホテルチェーンのウェスティンホテルは、34階に位置し、仙臺を見渡すことの出來るその壯大な眺望を最大のアピールポイントとしている。また、あるホテルなどは、8月6から8日にかけて開催される仙臺七夕祭りのお祭りムードを利用して、顧客をひきつける作戦だ。
7月1日、IHG?ANA?ホテルズグループジャパンの最高執行責任者(COO)を勤める大屋了三氏は、ホテルの経営戦略の“極意”についてこう語っている。「インパクトのある広告とネットを上手く利用すれば、ホテルは文句なしの利益を得ることが出來るはずだ。もうすでに準備は萬全である。あとは首を長くして中國人観光客を待つだけだ。」
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2010年7月9日