文=日本問題コラムニスト 陳言
數年前、取材の時に良く日本人が言っていたのは「日本はエネルギーの少ない國である。我々は常に省エネルギーやその技術の開発に力を入れなくてはいけない」。ここ2,3年、日本の業界関係者が言う事は少し変わってきているようだ。「我々はエネルギー企業へ転換していくつもりだ。日本はエネルギーの輸出國に成長するだろう」。
このような変化が起きたのは、日本人が矛盾しているわけではなく、近年のエネルギー産業が著しい発展を遂げ、もう昔の姿は見る影もなくなっているからだ。エネルギー不足の日本は遠く未來を見越していたのだ。
「我々は世界で2番目にシリコンを多く製造している會社だ。我々のシリコンを使用すれば、太陽電池を簡単に製造することが出來る」と株式會社SUMCOの社長?田口洋一氏は言う。そして、世界一のシリコン製造企業は、これまた日本の信越化學工業だ。太陽電池は主に、単結晶シリコンと多結晶シリコンによって作られる。シリコンを輸出することはつまりは、エネルギーを輸出することなのである。
シリコン生産の最高峰
資料寫真:米國のシリコン生産工場
日本は臺風の多い國であり、1年に20回以上來るときもある。そのため、風力発電は日本ではリスクが高い。また、日本が強いのは工業分野での生産能力であり、太陽エネルギーに白羽の矢が立ったのは、エネルギー戦略のごく自然な道である。現在、太陽電池の製造から言えば、日本の総生産量はまだ中國には及ばず、世界最大の生産工場は中國にある。しかし、忘れてはいけないのは、原材料であるシリコンの最大の生産工場は日本だということだ。日本の企業が太陽電池そのものの製造に力を入れないのは、利益が少ないからなのだ。シリコンの生産チェーンの最高峰に君臨する日本、中國企業がシリコンで日本が獨占している地位を狙うのは簡単なことではないようだ。
肝心なのは蓄電池技術
新エネルギーの開発を國家戦略とした日本では、多くの鋭い企業が既に蓄電池技術の開発に注目し始めている。風力発電も太陽電池もバイオエネルギーもエネルギー供給が不安定で、電力供給の主戦力にはなれないため、結局は蓄電池に頼ることになるのだ。
以前、記者が蓄エネルギーシステムの開発を専門に行っている、大阪の三洋電機?電池工場に取材に行った時のことだ。三洋は記者に単4電池を渡して、「この電池は、充電したあとの放電がすごく少ないので、使用しなければ、3年経っても75%のエネルギーを保つことが出來るのだ」と教えてくれた。
工場の屋根と駐輪場の屋根には太陽電池が設置されており、晝間に吸収したエネルギーは蓄電池の中に蓄電され、曇りの日や夜にその電力を使用することできるようになっている。三洋電機は更に一歩進んだことを考えていた。晝間に貯めた電力を蓄電池に保存し、送電網を利用し、安定した電力を供給することである。それが可能になれば、風力であれ太陽電池であれ、蓄電池があればエネルギーの不安定さを解決できるのだ。
國を挙げて原子エネルギーを輸出