文＝コラムニスト?陳言

日本は「國(guó)民皆保険」の國(guó)である。満20歳になると、國(guó)民は皆必ず國(guó)民年金を納付し、それによって國(guó)民全員が60歳になると國(guó)から年金をもらえるようになっている。かつて、この國(guó)民皆保険年金制度は、世界中から羨ましがられるものだった。

「回収率」四割未満

しかし、それはこの國(guó)の変化に対応できなかった。日本の老齢化が當(dāng)時(shí)の年金設(shè)計(jì)者の予想を遙かに上回る速度で進(jìn)行しているのである。

東京で電車に乗る際、北京や上海との最大の違いは、白髪の高齢者に席を譲る人があまりいないことである。それは、車両の半數(shù)ほどがみな白髪交じりの高齢者だからである。

政府のデータによれば、現(xiàn)在、日本人男性の平均年齢は80歳に迫り、女性は86歳である。政府の予測(cè)では、2055年までに男性の平均壽命は83歳になり、女性は90歳にもなる。言い換えれば、定年から逝去までの「セカンドライフ」は大きく引き伸ばされることになる。

現(xiàn)在の年金制度を維持するには、いくつか前提條件がある。例えば、年金受給者は少なく、働く人口が非常に多いこと。國(guó)と企業(yè)も継続的発展段階にあり、労働生産率も継続的に上昇中であること等である。しかし、実情はというと、日本企業(yè)はグローバル化を続け、海外投資や工場(chǎng)建設(shè)が一つの主流となっている。また、國(guó)內(nèi)の失業(yè)問題はそれほど深刻ではないが、サラリーマンの給與はこの20年ほとんど上がっていない。これにより、當(dāng)時(shí)設(shè)計(jì)された年金制度を維持することがどんどん難しくなってきている。

週刊誌『日経ビジネス』2011年７月號(hào)に次のような計(jì)算が掲載されている。22歳で就職し70歳で退職する場(chǎng)合、48年間で支払う年金は利息付でおよそ2億4900萬円。定年後の平均生存時(shí)間で計(jì)算しても、最終的に受け取れる年金は9781萬円にしかならず、その差は実に1億5129千萬円。「還元率」で見ると39％にしかならない。

しかも、40年間ずっと払い続けたとしても、定年後に毎月受け取れる額はたったの7萬円、これでは生活維持もままならない。このままでは、國(guó)民も安心して年金保険を払うことができず、払う人が減少すればするほど、年金制度はますます維持が難しくなる。日本の國(guó)民年金制度は今、まさに正念場(chǎng)だ。

綿密な設(shè)計(jì)　時(shí)間だけが計(jì)算外

コラムニスト?陳言 ?日本スケッチ?

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