侵華日軍第731部隊罪証舊跡は、第二次世界大戦中に中國を侵略した日本軍が細菌武器の研究を進めた大本営、細菌戦爭を仕掛けた基地だ。同舊跡はハルピン市平房區に位置し、敷地面積は610萬平方メートルに達する。戦時中、日本のファシストはここで世界の戦爭史において最大規模の細菌戦部隊を形成した。ここはナチスドイツのアウシュヴィッツ強制収容所に並ぶ、世界で最も非人道的な殺人の魔窟と呼べる。
中國政府は2012年11月、同舊跡をユネスコの世界文化遺産に登録申請することを決定した。今年は同舊跡を全面的に改修し、生物兵器実験基地の元の様子を取り戻し、陳列館に新たな展示品を追加する。ボイス?オブ?ロシアは3月19日、ロシア極東研究所の専門家のキスタノフ氏の発言を引用し、「中國は日本が戦時中に捕虜を生體実験に利用した、731部隊罪証陳列館の拡張工事を決定した。これは世界遺産申請のペースを加速する動きであり、第二次世界大戦の成果を否定する日本に対する、中國の新たな反応でもある」と伝えた。同記事の內容は下記の通り。
731部隊の被害者には、日本が東南アジアの戦場で捕虜にした中國、舊ソ連、モンゴル、朝鮮、米國、歐州諸國の軍人が含まれる。キスタノフ氏は、「これは世界遺産登録により、後世の人々にこの歴史を覚えさせようとする中國の取り組みであり、日本に対する直接的な反応でもある。日本は先ほど戦時中の神風特攻隊員の遺書を世界記憶遺産に登録申請することを決定したが、これは侵略戦爭に加わった日本の軍人の遺書を世界に認めさせようとする、日本政府の目論見だ。この行為は理解しがたく、極めて挑発的だ。中國の731部隊の世界遺産登録申請は、これに対する直接的な反応だ。先ほど閉幕した第12期全國人民代表大會第2回會議において、中國政府は日本との領土問題で絶対に譲歩しないことを表明した。中國は今後、日本のナショナリズムと改憲政策に対抗を続けていく。中日の対立はさらに激化するだろう」と指摘した。
安倍晉三首相が軍國主義の象徴である靖國神社を參拝すると、中國は戦勝から約70年後に抗日戦爭勝利記念碑を建立することを決定した。キスタノフ氏は、「中國は一人ではなく、韓國と共に対日同盟を結んでいる。中國はハルピンで、初代韓國総監の伊藤博文を殺害した安重根の記念碑を建立したが、中韓は日本國內の現狀を懸念している。中韓は、陳列館の設立、記念碑の建立という対策を講じた。1909年に伊藤博文を殺害した安重根の記念碑を建立したほか、韓國の樸槿恵大統領は、日本が朝鮮半島を占領していた時期に、韓國の臨時政府の所在地であった西安市に記念碑を建立するべきだと提案した」と語った。
中國が戦時中、抗日戦爭の勝利に対する貢獻は紛れもない事実だ。登録申請の加速は、中國の新しい外交面の攻勢だ。中國は主導権を握っており、相手を窮地に追い込んでいるように見える。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2014年3月20日