周知の通り、「インド太平洋」とは米日などの國がアジア太平洋に無理やり植え込む地政學的概念で、すでに米國と西側がアジア太平洋で大國の競爭と陣営の対抗を引き起こすためのツールになっている。NATOにとって、「インド太平洋」への介入はウクライナ問題でロシアへの圧力を強めるよう日韓に誘いかけることができ、またその世界的な利益を拡大できる。日韓はNATOを応援に引き込むことで、地域問題をめぐる実力を強化でき、また大國の地位と影響力をアピールできる。
北大西洋と日韓は地理的に遠く離れており、本來は直接的な利害関係を持たない。ところが國際秩序の変革期に當たり、NATOと日韓の間に利益が重なる點が存在するとするならば、それは「二虛一実」と要約できるかもしれない。「虛」の1つ目は虛偽の価値観で、「民主主義と強権」というイデオロギーの対立を吹聴することで制度の優位性を標榜し、大國の競爭の需要を満たす。2つ目は偏狹な安全観で、集団の対抗という考えに基づき自國の「絶対安全」を目指す。「実」とは、ロシア、中國、朝鮮の「脅威」に共に対抗することだが、その根本的な目的は米國の覇権を守り、歐州と日韓の大國の地位と既得権益を保つことだ。當然ながら世界的なパワーバランスの変化による西側の衰退を遅れさせるためとも言える。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2023年1月29日